役としてタバコを吸ったら心が落ち着いた。こんな経験は初めて(窪田)
――この映画の前と後の自分を比べると、大きく成長したなと感じるところはありますか?
窪田 姫宮はストレスを感じたときタバコを吸うんですけど、タバコで落ち着くっていう感覚を学ぶために、喫煙所でいろいろな方を観察して学びましたね。
姫宮にとってショックな出来事が起きたシーンの後、私、呼吸が苦しくなるぐらい、涙が止まらなくなって。心を落ち着かせようと思って、ふだん自分がやるゲームをしたりしてみたんですけど、全然おさまらなくて。じゃあ、姫宮の方法でやってみようと思ってタバコを吸いに行ったら、すっごく落ち着いたんです。その時に、ああ、私って今、姫宮なんだなって思いました。そういうふうに役作りができたのは初めてでしたね。
海老野 ここまでしっかり演技をさせていただいたのは、この『真・事故物件』が初めてだったので、全部が私にとって初めてと言えるぐらいの経験でしたね。「1」のときから、佐久間と普段の私をどう切り替えればいいのか悩んでいて。そこは、「1」のときから共演している安藤役の小野(健斗)さんにも助けられましたね。
ふたりで血まみれの状態で他愛もない話をしているとき、さっきまで憎たらしい安藤だったのが爽やかな小野さんに戻ってるのを目の当たりにして、私も海老野心に戻れる時間があったりして。役と自分のスイッチを入れ替えるコツも掴めました。