この1年でアスリート200人以上を指導

――そもそも「アスリートの為のメディテーション」とはどんなものですか?

誰もが知るトップアスリートこそ、実は不安や緊張をかかえているものなんです。そんな悩めるトップアスリートがメディテーション(瞑想)を実践することで、ゾーンに入って勝利をつかむことができるようになる。弊社ではそのためのメンタルトレーニングを指導しています。

株式会社WINZONE代表取締役の兼下真由子さん
株式会社WINZONE代表取締役の兼下真由子さん

――オスナ選手以外にも、現役日本人メジャーリーガーやサッカー日本代表選手、オリンピアンなど、各界のトップアスリートを指導しているそうですね。

はい、この1年間だけで200人以上のアスリートの方に来ていただきました。また、一般の方も1000人以上来ていただいております。

――みなさん同じメンタルトレーニングをされるんですか?

メディテーションの場合、アスリートの方々には座禅を組んで瞑想してもらい、私がガイドとしてしゃべるというのが基本形です。ただし、ガイドの手法は20パターンくらいあるので、そのアスリートの方の状態によって、まったく施術内容が変わってきます。

――20パターンも!?

お医者さんの場合、患者さんの症状に応じて渡す薬も違いますよね。私もアスリートの方の症状に応じてプランニングしています。たとえば、交感神経と副交感神経のどちらが優位なのかによって、座禅を組んでもらったあとに仰向けになってもらうのか、それともうつ伏せになってもらうのかが変わってきます。

――カブスの鈴木誠也選手も指導されているとか。彼が試合前にグラウンドで仰向けになり、目をつぶって寝転がっている映像を見たんですが、あれも瞑想ですか?

はい。鈴木選手の場合、両手をお腹と胸に置いて呼吸していますが、手を置く位置によっても得られる効果が変わってきます。

――今後はどんな活動をしていくのですか?

実は来年、ニューヨークへ進出することが決まっているのですが、日本で確立したこのメソッドを海外で広めていくつもりです。アスリートのメディテーションを世界的にスタンダードなものにしていけたらうれしいですね。

オスナの日本シリーズでの、ここ一番の集中力を見るに、ますます入会者が増えそうだ。

取材/インタビューマン山下