「新人で50勝」はJRA史上5人目の快挙
また、彼女は環境的にも追い風を受けているとも。
「騎乗馬を集めてくれるエージェントが福永祐一騎手と同じ優秀なエージェントなので、当然、彼女にもいい馬が集まってきます。マネジメント会社も福永騎手や川田将雅騎手を担当する芸能プロがつくことになりました。それもあって福永騎手や川田騎手とも交流があり、直々にアドバイスをもらえているようです。
また、彼女が所属する栗東(関西)は、美浦(関東)よりも率先して新人ジョッキーを乗せる傾向があります。所属元の寺島調教師は性格がおだやかですから、今村騎手も、のびのびと騎乗できているはずです」
今週末は新潟競馬で騎乗する今村騎手だが、土日で計17鞍に騎乗予定と、依頼が後を絶たない人気ぶりだ。
「もともと本人の潜在能力が高かったところに、優秀なエージェントがいい馬を集めてくる。さらに斤量の有利さがあるため、騎乗依頼がどんどん増えていく。それで経験を積み、結果を出すとさらにいい馬が集まるようになる。まさにプラスがプラスをよぶ、いい循環の中で競馬に臨めているといえるでしょう」
現在45勝だが、デビュー年で年間50勝に到達すれば、1960年の加賀武見(58勝)、87年の武豊(69勝)、96年の福永祐一(53勝)、08年の三浦皇成(91勝=新人年間最多記録)に続く5人目の快挙となる。
さらにその先には、JRA女性騎手として初のG1制覇も見えてくるはずだ。
文/集英社オンライン編集部 写真/共同通信社