保険とは「貯蓄がない人」のための商品
最初にお断りをしておくと、私はインターネット上でよく見かける「保険不要論者」ではありません。貯蓄が少ない人には医療保険は必要であり、貯蓄を多く持つ人にとっては無くても特に困らないと考えています。そもそも保険とはリスクヘッジの手段の一つであり、場合によっては必ずしも保険で備える必要はありません。例を使って考えてみましょう。
あなたの貯蓄が1億円あったとします。そして隣に貯蓄が0円の人がいます。貯蓄1億円のあなたと貯蓄0円の人の保険の必要性は同じでしょうか?
そんなことはないですね。貯蓄で支払いができるなら保険はいらないからです。つまり保険とは貯蓄が少ない人ほど必要性が高く、貯蓄が多いほど必要性が下がっていくということになります。
しかし、現実にはそれだけの貯蓄を保有している人は多くありませんので、貯蓄の程度によって必要性を考えていかなければなりません。一般的に1000万円以上の支出が発生する場合は保険で備えます。
火災保険や自動車保険、死亡保険などは人生で一度も使わない人が多いですが、発生した場合に保険に入っていないと、どうしようもなくなるので保険が必要となります。一方、発生したとしても100万円前後の支出であればどうでしょうか?
この程度だと貯蓄がある人は保険ではなく貯蓄で払うことができるはずです。