「155キロ! 甲子園最速ぅー!!」

2007年春、第79回センバツ大会では、試合1週間前の練習試合で受けたデッドボールで左手を骨折してしまうアクシデント。だが、痛みをこらえながらマウンドに登った由規は、14奪三振を記録。1対2で試合には敗れたものの、球速はついに150キロを記録した。

そして迎えた2007年、第89回夏の甲子園大会。1回戦の智弁和歌山(和歌山)戦では150キロを超える球を連発して、17奪三振を記録。試合は4対2で仙台育英が勝利した。

つづく2回戦、智弁学園(奈良)との試合で、新たな歴史の扉が開いた。4回裏、カウント1ボール2ストライクからの4球目、捕手のミットにボールが突き刺さると、表示された数字は「155キロ」。テレビの実況アナウンサーは「155キロ! 甲子園最速ぅー!!」と声をはりあげ、甲子園球場には「うおぉぉぉ」と歓声が響きわたった。試合には敗れたものの、甲子園の歴史に確かな足跡を残したのだ。