ロビン・ウィリアムスはいつも小声で「サンキュー、トダサン」と言ってくれました

『いまを生きる』『ジュマンジ』『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』『ナイト ミュージアム』などで知られる今は亡きロビン・ウィリアムスも、戸田さんと友情を育んだスターの一人。

「思い出すと今でも泣けちゃうけど、ロビンも本当にいい人だったの。人を笑わせることが生き甲斐みたいな人でしたね。コメディアンだから『ミセス・ダウト』みたいな面白いイメージがあるでしょ。でも家族や私の前では本当に物静か。そこに誰か知らない人が入ってきたら、途端におかしなことをやったりサービスをし始めるの。彼にとってはあらゆる人がお客さまで、笑わせたい対象なのね。一緒に行動しているとスッと横に寄ってきてね、“サンキュー、トダサン”って小声でお礼を言ってくれる。優しいでしょ。ご家族ともすごく親しくさせていただいて、ロビン亡き後も、サンフランシスコに行くときは彼の奥さんとお子さんたちが暮らす彼のお宅に泊まらせてもらっています」

ロビン・ウィリアムスと仲のよかったロバート・デ・ニーロからは、プライベート旅行の手配を頼まれたことも。

「映画のプロモーションの合間の観光に付き合うことはよくあるけれど、完全なプライベート旅行をアテンドしたのはデ・ニーロが初めてです。きっと彼と仲のいいロビンが言ったのね。“日本に旅行に行くならトダサンに電話しろ”って(笑)。箱根と京都に行きたいっていうから“いいわよ”と、スケジュールを組んであげました。プライベートジェットで世界中を旅している人だから、成田に迎えに行ったら荷物の多いこと。奥さんなんかおしゃれな人だからトランクが何十個とあるわけ。それを見て仰天しました。急遽トラックを手配して東名高速で京都まで荷物を運んでもらったり。旅行会社のようなことをすべて私がやりました」

ある日、家にトム・クルーズから“お歳暮”が届きました。_4
ある日、家にトム・クルーズから“お歳暮”が届きました。_5
1990年3月 映画宣伝のために来日した際のロビン・ウィリアムスと戸田さん
撮影/坂田智昭