まずは”Sunrise”を試して欲しい
TKGを食べる時は、白米の上にダイレクトに生卵を割り落とし、お茶碗の中で白米、醤油、卵を混ぜ合わせて作るという人が多いだろう。他にも、別皿に溶いた卵に醤油を加えてから、白米にかけて混ぜ合わせる食べ方もある。
実際、TKGの作り方は人によって大きく異なることがある。自分以外の人間が、思いもよらない方法でTKGを作っている場面を目撃して、驚愕した経験を持つ人も多いのではないだろうか。
日本たまごかけごはん研究所では、さまざまなTKGの食べ方をまとめて紹介する「TKG style」を制作している。TKG Styleを参考にして、まだ試したことのない食べ方を実践してみれば新しいTKG体験の扉が開くはずだ。
その中でも、上野さんが特に試してほしいという食べ方が「Sunrise(サンライズ)」だ。
作り方は、最初に熱々の白米に醤油だけをかけて「醤油かけごはん(SKG)」を作る。熱いご飯に醤油を垂らすと香りが立つので、まずは嗅覚で醤油を楽しむことができるのだ。SKGができたら、あらかじめ別皿に用意しておいた溶き卵を加えて素早く混ぜる。これでSunriseが完成。混ぜ終えたらすぐに食べるというのもポイントだ。
「まずはSunriseを試してもらわなければいけません。一口目はお米の外側にコーティングされた卵だけを味わうことができます。二口目以降は、噛む度に徐々に醤油の塩味やコクが出てきて、少しずつ卵と醤油が合わさった味の輪郭が浮かび上がってくるのです。そして、最後にはお米のうま味が追いかけてくる。口の中で卵、醤油、白米の味のグラデーションを楽しめる食べ方がSunriseです」(上野貴史さん。以下同)
使用する食材は通常と同じだが、手順や細部の違いが出来上がりの味に大きな差を与える。実際に教えてもらった手順でSunriseを試してみると、いつものTKGよりも奥深さを感じる味わいとなった。
Sunriseだけでも新体験だが、トッピングを加えて味変すればTKGの世界はさらなる広がりを見せてくれる。ここからは、TKGをより一層楽しむためのアレンジレシピを上野さんに教えてもらう。