『オモウマい店』名物Dが語る、大衆店にこだわる理由_3
すっかりアルバイト姿も板についた片桐D。ラーメンの湯切りもサマになっている

まさかのボヤで休業! そこで深まった絆

毎日行列ができるほど好調だった「味のイサム」に、最大のピンチが訪れる。厨房のダクトに火が燃え広がるボヤが発生し、店は休業を余儀なくされたのだ。そのニュースを知った片桐Dは、すぐさま店主に連絡を取る。

「お店に関するツイートでボヤの情報を知って、すぐに店主さんに連絡を取ったんです。すると店主さんが“君が誰よりも先に連絡をくれたよ”と感謝を伝えてくれて。店主さんは、取材当初こそ寡黙な人なのかなと思ったんですが、話すときはいろんな話をしてくれますし、とても義理堅い。何より熱い人ですね」(片桐D)

ボヤによる休業を機に、厨房や内装をリニューアルすることにした「味のイサム」。その休業期間は8ヶ月に及んだが、その間、岐阜にある片桐Dの実家に挨拶も兼ねて訪問することに。実家では、店主と片桐Dで「イサム」名物である豚のから揚げを振る舞ったほか、岐阜の名所である下呂温泉や、モーニングが有名な喫茶店を巡る。番外編のスペシャルとして放送されたこの1泊2日の珍道中、店主夫婦にとっては、結婚21年目ではじめて遠出らしい遠出となったそうだ。

「やはり店主も家族のみなさんも義理堅い方たちなので、ずっと岐阜に住む僕の両親に挨拶したいと言われていました。それと、店主さんもこれまで結婚してからずっと仕事に一生懸命だったので、旅行らしい旅行をしたことがないと。子供も親元を離れる時期になったこともあり、コロナ禍が落ち着いていたタイミングで行きましょうとなりました」(片桐D)