素の自分よりも“奥”の色をビビッドに表現する『Foodie』

その「一部のベテラン嬢」の一人、蒲田のお店で働くYちゃん(実年齢32歳)が現在“仕事”で自撮りしているのは、なんと『Foodie(フーディ)』!? 説明するまでもなく、本来は料理撮影に特化した写真アプリです。

「アタシももうこの仕事に就いて長いんだけど、そろそろプロフや日記の写真をイジりすぎるのはヤメよっかな…って。だから、最近は『Foodie』でフィルターもかけずに自撮りしてから、チャチャッと美肌補正するだけでおしまい!
他のアプリのカメラ機能はどれも似たり寄ったりだけど…『Foodie』は、やっぱ食べ物をキレイに撮るためのアプリだけあってか、素の自分よりも“奥”の色をビビッドに表現にしてくれるイメージなの」(Yちゃん)

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『Foodie』のノーマルフィルターで撮影し、チャチャッと美肌補正。

たしかに、彼女たちからすれば、お店のホームページに掲載する写真を盛れるだけ盛って、とにもかくにも「新規客を獲得すること」が大切なのは十分に理解できます。

しかし、やっとの想いで本指名をもらい「いざご対面!」ってことになって、プロフや日記の写真と“実物”とのギャップがあまりに激しすぎたら……客側の落胆もひとしおで、おそらく二度とリピートされることもありません。一枚の投稿写真に労力を取られすぎることによって、その精密な加工作業が億劫になり、ひいては大きなストレスになってしまうのも考えものです。

「リピーター率は下がるかもしれないけど、ありのままのアタシを見たうえでお店に来てくれたお客さんのほうが結果的には常連になってくれる確率が高いと思う!」

……ともYちゃんは分析します。言われてみたら、そりゃあそのとおりだわなぁ……と、筆者も猛然と同感できました。

あと、「入念な下調べ」に少なからずの時間を浪費し続けている世の男たちも、それなりの学習能力はあるわけですから、「この子の写真がどの程度盛られているか」をそこそこ判別できるくらいに目は肥えてきているはず……。

いずれにせよ、需要サイドと供給サイドのあいだで日夜繰り広げられている、不毛ないたちごっこ的な鬩(せめ)ぎ合いに歯止めをかけるという意味でも、なかなかに悪くはないムーブメントなのではないでしょうか。