第4位:『シャーク・ナイト』(2011年)
サメ映画の中では少々異色な、スラッシャー・ホラー系の怖さを備えたサメ映画。
「田舎の湖でスナッフビデオ撮影を生業とする、サイコ殺人鬼集団が、たまたまバカンスに訪れた主人公たちを襲撃する」という内容は、まさしくスラッシャー映画のそれ。サメの存在は(出番自体は多いものの)舞台装置に過ぎず、終始ヘラヘラしており話の通じないサイコ殺人鬼の“怖さ”がメインの一本である。
「どうして湖にサメが出るんだよ」とお思いの方もいらっしゃるだろうが、そこは「塩水湖だから」であり、かつ「サイコ殺人鬼が色んな種類の人食いザメを捕まえては、湖に放流しているから」とのこと。これが結構おもしろく、特に中盤、無数のダルマザメ(クッキー・カッター・シャーク)が哀れな犠牲者に襲いかかるシーンは見もの。
主人公側の登場人物には好感の持てる人間が多いため、より一層サメの怖さと、サイコ殺人鬼への怒りが引き立つ構図にもなっている。
ちなみに、エンディングで流れる変なラップは必聴。