8月に“2億円時計窃盗事件”が起きたばかり

「上りのエスカレーターを、上から下に飛ぶように駆けおりてきたんです。その後ろから、時計店のスタッフも必死で追いかけてきました」

こう振り返るのは、中野区内で飲食店を営む50代の男性だ。10月29日夜、ハロウィンで子どもたちに配るお菓子を買うために中野ブロードウェイを訪れ、地下1階の生鮮売り場から1階に上がったところで、逃走中とみられる男に遭遇したという。

事件直後、駆け付けた警察官(写真/50代男性提供)
事件直後、駆け付けた警察官(写真/50代男性提供)
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事件が起きたのは、同日午後7時55分ごろ。3階の高級時計店から、約4600万円相当の腕時計1本が盗まれた。社会部記者が説明する。

「男は客を装って入店し、約8分間滞在していました。当時、店内には店員が2人おり、男はスイスの高級時計『オーデマ ピゲ』の試着を求めたといいます。左腕に時計を着けると、突然走り出して逃走しました。身長は約180センチで、黒いジャケットとズボンを着用し、帽子をかぶっていたとみられています。30日朝の時点で逮捕には至っていません」

中野ブロードウェイでは、今年8月25日にも1階の時計店で、男2人がショーケースをハンマーで割り、約2億円相当の腕時計4本を盗む事件が起きている。

「8月の事件では、その後、チリ国籍の男2人が逮捕・起訴されました。警視庁は9月17日、施設内の時計店や周辺店舗を対象に防犯指導や講習会を開いていました。今回はショーケースを壊す手口ではなく、接客中に試着した時計を持ち去ったとみられています」(同前)

事件を受け、近隣に住む男性(40代)は「またか。こんな事件ばかり起こる街じゃなかった、怖いですね」と肩を落とした。

8月の事件で逮捕・起訴されたマンサーノ容疑者(写真/共同通信社)
8月の事件で逮捕・起訴されたマンサーノ容疑者(写真/共同通信社)