「自社の情報を抜き取られるんじゃないか」不気味すぎる面接体験
そして迎えたオンライン面接当日。画面に映った顔は、転職サイトに掲載されていた写真と一致していた。ところが、原田さんは開始から数分で、相手の“異変”に気づいたという。
「まず、私から自社の事業内容について説明し、続いて相手の方に自己紹介をお願いしたんです。すると、その方は自己紹介ではなく、たった今、私が説明したばかりの事業内容についてほとんどそのまま話し始めたんです。
そのあと、ようやく自分自身の経歴を紹介し始めたのですが、この時点でかなり怪しさを感じていました。私の質問と相手の回答が、どこか噛み合っていないなと……」
しかし、原田さんが違和感を覚えたのは、受け答えだけではなかった。面接中の仕草や言動にも、不自然な点がいくつもあったという。
「弊社は『KOWRO』と書いて「コヲロ」と読むのですが、その方は『シーオーエルオー……』と、読み方を間違えていました。まるで聞き取った音声をAIに文字起こしさせて、それをそのまま読み上げているような感じでしたね。
ほかにも、口の動きと音声が合っていなかったり、会話の途中で不自然な間があいたり、身振り手振りに違和感があったり。終始、まるで“人ではない何かと話している”ような不気味さを感じていました」
そして原田さんは、この応募者が自分のことを“ご自身”と表現するなど、不自然な受け答えが重なったことで、相手がAIだと確信。開始からわずか5分ほどで面接を終了させた。
「まず、単純に怖かったですね。まさか採用面接で、AIが人間になりすまして現れるなんて想像もしていなかったので。もしかしたら会社の情報を抜き取られるんじゃないかとも思いましたし、突然フィッシング詐欺に遭ったような、得体の知れない怖さがありました」













