「地元メディアへの露出には消極的だった印象があります」

華々しい船出から一転、開業からわずか1年で重大な岐路に立たされているジャングリア。開業当初から経営状態を不安視する声は上がっていた。

「有名ユーチューバーを起用したり、海外市場をにらんで台湾でCMを展開したり、といった派手なプロモーションが奏功して開業当初は盛況でしたが、日を経るごとに問題点が露呈しました。

アトラクションについて、『追いかけてくると思っていた恐竜が動かなかった』といったプロモーション映像から想像した体験とのギャップを指摘する声があることや、待ち時間の長さ、オペレーションの不備といった課題も明らかになりました」(同)

開業当初、台湾のニュースでも「ジャングリア沖縄」がオープンしたことが取り上げられていたhttps://shueisha.online/articles/-/254712
開業当初、台湾のニュースでも「ジャングリア沖縄」がオープンしたことが取り上げられていたhttps://shueisha.online/articles/-/254712

「沖縄にはハワイを超えるポテンシャルがある」(日経ビジネスでの森岡氏のインタビューより)とぶち上げていた通り、ジャングリアは当初から県外や国外からの集客を当て込んでいた。「自然への没入感と贅沢感」をコンセプトに掲げ、入場料(大人料金)を1Dayチケットは大人6930円、スパとのセット券は9240円とするなど、県内の観光施設としては比較的高価格帯に設定していた。

迷子の赤ちゃん恐竜を探し出すアトラクション『ファインディング ダイナソーズ』(ジャングリア沖縄【公式】Xより)
迷子の赤ちゃん恐竜を探し出すアトラクション『ファインディング ダイナソーズ』(ジャングリア沖縄【公式】Xより)

運営会社の自社サイトに「地域経済への貢献」をうたっている点からも、国が進める沖縄振興と連動したテーマパーク運営の青写真を描いていたことがうかがえる。ただ、そうした「外向け」の姿勢が地元では懐疑的にとらえられていた面もあるようだ。

「ジャングリア側は、開業前の内覧会に県外メディアを優先的に呼び込むなど、県外へのアピールに積極的だった一方、地元メディアへの露出には消極的だった印象があります。集客に苦戦する様子が伝えられるようになってからは、県民向けの割引キャンペーンを始めるなど県内客の取り込みに動くようになりましたが、遅きに失した感はあります」(前出のメディア関係者)

株主総会では、政府系金融機関の沖縄振興開発金融公庫から約30億円の追加融資を受ける方向でめどがたったことも報告されたが、そもそもジャングリアは、事業を主導する「刀」に経済産業省が主導する官民ファンド「クールジャパン機構」からすでに80億円の出資を受けている。

運営側の当初の事業計画との差が明らかになるなか、公的な性格を持つ資金が追加投入されることについて、SNSなどでは疑問の声が噴出しており、前途は多難だ。