石田が我が子のために作るオリジナル絵本
──石田さんは、お子さんにどんな絵本を読んでいますか?
石田 僕は子どもが小さい頃に、絵本を描いてましたよ。紙芝居も。
ケムリ え、出版とかじゃなくてですか?
石田 うちの子どものためだけの、オリジナルの絵本。その姿を見せると、子どもたちも作るようになるんですよ。今もしょっちゅう作ってる。
ケムリ わー、すごいな。親の背中を見てるんだな。
石田 元々は寝かしつけで普通に絵本を読んでたんですけど、途中から自作の絵本になって、そのうち持つのも億劫になってオリジナルでしゃべり始めて。
ケムリ いいっすね。
石田 で、子どもたちがそれを真似して自分たちで物語を作り始めた。自分を登場人物にできるし、失敗してもいい。失敗した時こそ、そこにツッコミが待ってるので。「なんじゃそれ」とツッコめばみんな笑う。
ケムリ わあ、そうか。うちの子どもはまだ1歳ですけど、僕は読んでほしい本を子どもの前で読むようにしてます。本を身近に感じてほしいから、電子書籍で買っていたものを改めて紙で買い直してますね。親が読んでいる姿を見たら興味を持つと思って。
石田 それは真似すると思う。子どもって大人が何やってるかめっちゃ見てるから。
──親の姿を見て真似をするから、そうあってほしい姿を見せるということですね。石田さんはNSC(吉本総合芸能学院、吉本の養成所)で講師もされていますが、人に教えるときに気をつけていることは何かありますか?
石田 方角ですかね。自分が何をどう教えたいかじゃなく、相手がどうしたいか、その方角。NSCの子たちなら、その子がどう笑かしたいのかを見て、「だったらこうした方がいいんじゃない?」とアドバイスする。上から言っても意味がないから、横に並ぶ努力をする。
ケムリ 一方的に教えるんじゃなくて、コンサルティングみたいな感じですね。それこそ正解がないものですもんね。
石田 子どもたちに対しても同じ。子どもってイライラしたら言葉数が減ったり泣いたりするやん? そしたら何が嫌やったかを聞いて、「これができなかった」と言われたら「じゃあこういうパターンは?」と何個か出してあげる。その中からやりやすいものを一緒に探す。
──ケムリさんも、M-1チャンピオンとして周りからアドバイスを求められることが少なくないと思いますが。
ケムリ 自分がやってよかったことを伝えるくらいですね。あとは、とにかくその人の幸せを考える、ですかね……。一度、後輩から相談を受けて、その人の幸せだけを考えて答えていたら、相手が芸人を辞めたことがあります。話を聞けば聞くほど「やめる選択肢もあるんじゃないか」と思ってしまって。
石田 そのほうが幸せな可能性があるからね。
ケムリ 今そいつ公務員やってます。
石田 それは絶対、ええことしたと思うよ。
後編へつづく
取材・文/青島せとか 撮影/井上たろう














