想定される改憲へのスケジュール

想定される流れは次の通りである。首相は来年はじめの自民党大会で「1つの宣言」を打ち出すことを考えているようだ。それは、衆院と参院で3分の2以上の賛成を得て憲法改正の発議を行い、国民投票にかけるという強い意志を党大会で表明することになる。

国民投票で有効投票の過半数の賛成があれば、天皇が憲法改正を公布し、正式に成立される。高市首相にとっては首相在任中の憲法改正こそが「悲願」なのだ。

こうした点を踏まえれば、自民党内の権力争いや与野党の駆け引き、さらに言えば円安進行や物価高騰も「小さなこと」と映るかもしれない。

これからの政権運営や法案の取り扱い、予算編成や税制改正などはすべて「憲法改正」をにらみながら首相は臨むことになるだろう。与党の維新はもちろん、野党の国民民主党が反発するような施策は打ち出せないはずだ。

しかし、もし下落トレンドが今後も続いたら…

ただ、そこで問題となるのは「政権の体力」がどれほど残っているかである。現在のトレンドのように来年春まで支持率が下落し続けていけば話は別だ。

「総理就任以来、0~3時間睡眠が状態化」と記して話題となった高市首相の長文ポスト
「総理就任以来、0~3時間睡眠が状態化」と記して話題となった高市首相の長文ポスト

維新や国民民主党の顔色ばかり気にして、自らがトップを務める自民党内に配慮できない状態が継続すれば所属議員の反発も予想される。

睡眠時間が足りていないと首相はつぶやいているが、来年春には統一地方選が実施される。大型国政選挙は当面ないとしても地方での敗北が重なれば「体力」は確実に失われるだろう。

はたして、首相には「悲願」を達成できる日が訪れるのだろうか。

文/竹橋大吉 写真/shutterstock