親戚も友人も「虐待、知らなかった」

夫婦はどこかで踏みとどまることはできなかったのだろうか。事件後、逮捕直前まで夫婦と同居していた親戚は、家族の様子について当時の取材にこう語っていた。

「ウチに来た時に子どもが怖がってる様子や不審な点は何にもなかった。かばうわけやないけど、育児ノイローゼやらで精神的にまいってたのもあるんやろうし、そういうのが重なったり、お金の面もあったかもしれんしな。だからそういうのを相談してほしかったわ」

中学時代から動画配信をしていた晴流被告(本人SNSより)
中学時代から動画配信をしていた晴流被告(本人SNSより)
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また、晴流被告と菜々美被告の中学時代の同級生は、変わり者ではあったが暴力とは無縁だった2人が起こした事件に驚きを隠せないでいた。

「誰かに暴力を振るったり、いじめたりというタイプではありませんでしたから。警察沙汰になったこともないと思いますよ。ハル(晴流)は自分の子どものこともYouTubeやSNSにけっこう投稿していて、そこでも子どもをすごく可愛がっていますし、虐待している雰囲気は一切ありません。普段のハルと菜々美なら子どもに虐待なんかしないとは思います」

この事件を受けて和歌山市は2026年1月、乳幼児健診を受けていない家庭への対応マニュアルを新たに作成し、さらに3月に見直しをおこなった。新たなマニュアルでは、市が乳幼児健診を受けていない家庭を把握してから状況を確認するまでの期限をおおむね2か月以内から1か月以内に短縮することなどが盛り込まれている。家庭の中で起こる虐待は外からは見えにくい。そんな虐待をいち早く発見し、今回のような事件を未然に防ぐことが狙いだ。

虐待を受け、幼い命が失われた。そんな悲劇を繰り返してはならない。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班