マイケルの真似をしようと思ったことはない

―堂本さんは2000年の初演(当時のタイトルは『MILLENNIUM SHOCK』)から25年間、ミュージカル『Endless SHOCK』の主演を務めてきました。2012年からはマイケル・ジャクソンの振付師として世界的にも有名なトラヴィス・ペイン氏が舞台に加わり、振り付けを担当しています。ペイン氏を招へいしたのは、唯一無二の存在であるマイケルの神髄に触れてみたい、という気持ちがあったからでしょうか?

堂本 トラヴィスには『Endless SHOCK』で『Dead or Alive』『Higher』『MUGEN(夢幻)』の3曲と、自分のソロプロジェクトの曲で振り付けをしてもらいました。もちろんマイケルと仕事をしてきたトラヴィスに振り付けをしてもらうことで、自分としても何かを吸収できたという気持ちになりますし、実際に成長もできたと思います。そこはトラヴィスにすごく感謝しています。

でもトラヴィスはマイケルと仕事をしてきたことをひけらかすようなことはしないですし、「マイケルの動きを光一にやらせよう」というやり方の人ではないんです。彼は、あくまで担当するアーティストと一体化して、振り付けをつくっていく人です。

トラヴィスとマイケルが一緒に仕事をしているときは、マイケルから放たれるものをトラヴィスが受け止めて、「じゃあ、こんな動きどう? あんな動きはどう?」という感じで相談しながら振り付けをつくり上げていったそうです。

僕と一緒にやったときも、まったく同じスタイルでした。実際にトラヴィス自身も「マイケルだろうが光一だろうが(仕事の進め方は)変わらないよ」と話していました。

―ペイン氏は『Endless SHOCK』の舞台について「新しいことに常にチャレンジする姿勢はマイケルと一緒だね」とコメントしていますね。

堂本 僕はマイケル・ジャクソンが大好きなので、トラヴィスがそう言ってくれるのはありがたいです。でも僕は、同じ舞台に立つ人間としてマイケルの真似をしようと思ったことはありません。そもそもマイケルの真似をしたって、マイケルには絶対になれませんから。

だからマイケルの動きを取り入れようとか、マイケルのようなダンスをしてみようと思ったことは一度もありません。そこに近づいたってしょうがないですし、おこがましいと感じますから。

インタビュー・構成=川原田 剛 撮影=樋口 涼

スタイリング/渡邊奈央(Creative GUILD) 衣装協力/AKM ヘア&メイク/大平真輝

(集英社クオータリー『kotoba』2026年夏号より一部抜粋)

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