アシタカは「腐らず前を向く人」、サンは「不条理に生きる少女」
――スーパー歌舞伎『もののけ姫』では團子さんがアシタカ役、壱太郎さんがサン役を演じます。まず團子さんは呪いをかけられた少年・アシタカ役をどう解釈していますか?
團子 アシタカは、「呪われた運命でも腐らずに前を向く人」と捉えています。物語では「シシ神」が最後に全てを破壊して、傷の残った形ではあれど、再生していく。その流れは変えることのできなかった“運命”だったと思いますが、それでもアシタカが、自然と人間との共生の道を探り、ひたむきに行動していく。
その行動は必ずしも無駄ではなくて、その行動を見ていた人たちの心の中には、その姿が残って、何十年、何百年、何千年後の世界に大きな影響を与えている人物なんじゃないかと思っています。
――なるほど。壱太郎さんは山犬に育てられた少女・サン役をどう解釈していますか?
壱太郎 サンは、「人間ではない人間」であり、そこをどう演じるかが大事だと思いました。歌舞伎の女方というのは、自分の実年齢を越えて上にも下にもいけるのが魅力です。僕も今35歳という年齢で15歳前後の少女・サン役を演じるわけですが、「不条理に生きる少女」というのが大きなテーマなのかなと思います。
――「不条理に生きる少女」とは?
それこそアシタカがこれから生きていく人の運命を変えていく、道を開く役割があるとするなら、サンは人間と接したことで、自分が今後どう生きるのかを問いかけられている少女だと思います。自分自身も毎回その部分をいろいろ考えながら演じています。












