「公明党にいいように使われただけではないでしょうか…」

悔しさを隠しきれない様子で作業を進めているという若手元議員・B氏。実名を伏せることを条件に、堰を切ったように不満を口にした。

「今回の結果は、本当にひどい。新党結成、不自然な党名、キャッチコピー。戦略のすべてが間違っていました」

B氏の言葉は、現場で泥をすすりながら活動してきた若手世代の絶望を象徴していた。今回の選挙で最も過酷な運命をたどったのは、朝から晩まで街頭に立ち、有権者一人ひとりに浸透を図ってきた30代、40代の1期生たちだ。

党の刷新を象徴するはずだった彼らの多くが、文字通り「全滅」の憂き目に遭った事実は、今後の党再生に暗い影を落としている。

当選者の名前に花をつけるイベントを中止し殺風景な中道の開票センター(撮影/集英社オンライン)
当選者の名前に花をつけるイベントを中止し殺風景な中道の開票センター(撮影/集英社オンライン)

その一方で、皮肉な対比となって浮かび上がるのは、当選を果たした顔ぶれだ。現場で汗をかいた若手が次々と討ち死にする一方で、比例名簿の上位に名を連ねただけで、選挙戦の最中にその姿をほとんど見せなかった高齢の候補者や、公明党の60代のベテラン勢が次々と議席を確保していく。

B氏は「前線で戦った『兵隊』の視点から見れば、あまりにおかしく、耐えがたい理不尽だ」と、涙ながらにこの構造的な不条理を批判した。

また、戦略の柱であったはずの「中道改革連合」という党名そのものが、現場の足枷となっていたことも見逃せない。「中道」という、仏教用語や教科書の中の概念を思わせる言葉は、政治的なメッセージとしての熱量を欠き、有権者の心には最後まで響かなかった。

むしろ、現場の候補者たちは「なぜ立憲民主党として出ないのか」「中道とは何なのか」という説明に、選挙戦の貴重な時間を最後まで奪われ続けることとなった。

「支援者から『なぜ中道に入ったのか』と最初から最後まで説明を求められ続けました。立憲として出ていれば、そんな手間はいらなかった。結局、公明党にいいように使われただけではないでしょうか。落選したといはいえ安住さんをはじめ幹部は責任を取っているとは到底言えません」

若手議員から恨みをかった安住氏(画像/安住氏SNSより)
若手議員から恨みをかった安住氏(画像/安住氏SNSより)