成功への近道は「冷静な自己分析」から

【ナイツ塙宣之×里崎智也×五十嵐亮太の特別鼎談!】 野球界、芸能界で成功する人、しない人の特徴は?_2

里崎 さっきも言ったけど、プロ野球界には成績が残せなければ強制的にクビになるシステムがある。でも、芸人さんにはそれがないから、いつまでも続けられるよね。ただ、僕に言わせれば「芸人の世界のほうが1億倍は難しい」と思いますよ。

塙 いくらなんでも、そんなことはないですよ。プロの世界に入れるのは、全国の高校球児のごく一部。選ばれたエリートだけが入ることのできる世界ですよ。でも、芸人はそうじゃない。「クラスのお調子者」程度のヤツでも、「自称芸人」にはなれるものだから。

里崎 いやいや。だってプロ野球の世界では、やるべき練習、取り組むべきことがだいたい決まっているけど、お笑いの世界は何がウケるのか、何が面白いのかなんて答えがないし、とてつもなく難しいじゃないですか。僕らの場合は、「とにかく数字を残せばいい。結果を出せばいい」と、すごくシンプルだから。

五十嵐 でも、それを言ったら、芸人さんだって「とにかく笑わせればいい、ただ面白いことをやればいい」っていうことになるんじゃないですか?

里崎 でも、野球には「正解」があると思うんだよね。一応、基本やセオリーはあるし、練習方法やトレーニング方法も確立されているわけだから。数値化できないお笑いのほうが、やっぱり1億倍は難しいと思うけどね。

五十嵐 それが「正解」なのかどうかはわからないけど、プロ野球の世界でも芸人さんの世界でも、きちんと自分の能力や立ち位置を見極めることができる人は成功しやすいと思うな。周りを見渡した時に「自分の武器は何なのか?」を自問自答して、見つけられる人はやっぱり強いと思いますね。

 僕らナイツも、そうやって売れていったんですよ。芸人になって4、5年目にオリエンタルラジオやキングコングがバーンって人気が出た。でも、僕らナイツには、彼らのような華やかさがない。だったら、どうすればいいのか? その時に頭に浮かんだのが「本格的な場所で修行している、ということが売りになるんじゃないか?」ということ。それで、事務所社長の勧めもあって、浅草の演芸場を舞台に活動することを決めたんです。

里崎 それも、ある種の戦略だよね。僕もプロに入った時はどんなボールでも打ちたかった。インコースもアウトコースも、高めも低めも、ストレートも変化球も、とにかく何でも打ちたかった。アマチュア時代はそれでも打てたけど、プロではさっぱりだった。だって、プロ4年目の僕の打率、.043ですよ。

五十嵐 マジですか? そこでモデルチェンジをしたんですか?

里崎 そう。その時に「このままじゃアカン」と実感したよね。それで自己分析してみると、僕の場合はタイミングを合わせるのがヘタだということに気がついた。だから、もう決め打ちをすることにした。狙い球を絞って確実に仕留める。狙い球が外れたら、もうごめんなさい。そうやって割り切った結果、次の年には打率が.319まで向上した。それが大きな転機になったよね。