「超セレブ警官麗子の巻」(ジャンプ・コミックス第154巻収録)
今回は、テレビ番組に出演することになった麗子が、むりやりド庶民に仕立て上げられて悪戦苦闘を演じるお話をお届けする。
麗子は、神戸の貿易商の父と、欧州を代表する複合企業体を率いる母を持ち、自らも多くの企業経営に勤しむ超セレブな身の上。おまけに知性、性格、美貌……と、すべてを兼ね備えている。そんな麗子が両さんの指導により、「そんな警察官おらんやろ」と言いたくなるほどセコくてケチな貧乏女子を演じることになるのだが……。
この手の、身分逆転や入れ替わりモノでもっとも有名なのは、マーク・トウェイン『王子と乞食』だろう。豪奢な生活をすごす王族と貧困にあえぐ若者が互いの立場を入れ替えて……というお話だ。この作品では、まったく異なる身分や境遇、環境下での体験が人間を成長させ、あるいは堕落していく様が描かれている。
また近年は、人生で都合よく一発逆転したいという願望を満たす「なろう系」「転生系」漫画や小説が流行している。
なお『こち亀』におけるもうひとりの超セレブ、中川圭一も、「中川の交番日記!の巻」(ジャンプ・コミックス第89巻収録)で徹底的に「庶民」を演じさせられている。パーフェクトイケメンの中川が、生真面目なだけに必死になって下品さやだらしなさを演じるギャップが、読者に大きなインパクトを与えた。
このエピソードを契機に、中川はそれまでよりもくだけた表情や弱点を見せ、ギャグ担当に回っても主役をしっかりと張れるキャラへと進化(?)していった。
本作をお楽しみいただいたあとに一読をお勧めしたい。
それでは次のページから、超セレブ・秋本麗子の身にふりかかる災難!? をお楽しみください!!



















