ギャルのあゆにはなれなかったけど、森ガールなら……
───写真集を出す前から、あまりコンプレックスを感じたりはしなかったほうですか。
インタビューとかを読むと、とんでもなくきれいな女優さんでもコンプレックスがあるとおっしゃっていたりするので、そう考えるともう、どこまでいってもキリがないんだなって思います。
私も自分の鼻をコンプレックスに感じている時期があったんですけど、あるときふと、その鼻がおばあちゃんに似ていることに気がついたんです。大好きなおばあちゃんなので、その遺伝子を受け継いでいることがうれしくて、そうしたら、急に好きになったんですよ。
なので、自分なりの物語だったり、好きになるきっかけを見つけることも、自分の見た目と生きていくための一つの手段かなって。
───好きな人や憧れの人にほめてもらったとか。
そうですね。他人と比較しての良い悪いではなく、自分だけの好きになる物語を見つけるのがいいと思います。
───今でも昔でも、憧れを抱いた人はいますか。
小学1年生のときから浜崎あゆみさんのことが大好きで、めっちゃ憧れてました。当時は自分の顔よりあゆの顔を見ていたくらいなんですけど、鏡に写った素朴すぎる自分の顔を見て、派手でギャルのあゆとのあまりの違いにだいぶショックを受けましたね。そのショックをしばらく引きずっていたんですけど、中学生の時に「森ガール」というのが流行りまして……。
───派手なギャルとは違う方向性の、素朴なテイストが。
はい、かなりナチュラルな方向性で。大変おこがましいのですが、森ガールファッションのモデルさんを見て、こっちの方向ならあゆよりはまだ近づけるというか、こういうかわいさもあるんだってことを知ったんです。それで、森ガールっぽい服を着てみたら、やっぱり今までの服よりも似合ったんですよ。
いろんな種類のかわいさを知って、自分に似合う系統を見つけることも大事なんだなって、そのときに気づきました。
もちろん、似合うとか関係なく好きなファッションを着続けるかっこよさもありますし、自分に似合うファッションを探す楽しさも、両方あるんだなって。
取材・文/おぐらりゅうじ 撮影/石垣星児
スタイリング/小西沙良 ヘアメイク/鈴木かれん
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