思わず「ジャケ買い」した昭和の名アイドル

――最初にご自分で買った昭和アイテムは覚えていますか?

レコードです。おばあちゃんの家で聴いて、「自分でも買ってみよう」と思って。でも当時は昭和のアーティストも全然知らなかったので、完全にジャケ買いでした。

――ジャケットのどの部分に注目して「ジャケ買い」していたのでしょう。

色味がカラフルで可愛いとか、アイドルがかっこいい・可愛いとか……。完全に自分の好みです(笑)。もちろん“ハズレ”もあったし、“めちゃくちゃ当たり”もありました。

――その“めちゃくちゃ当たり”だったというのは?

小泉今日子さんの「まっ赤な女の子」です。このレコード、ヴァイナル(素材のビニール)が赤かったんですよ……! 当時はレコードって全部黒いと思ってたので、透明感のあるクリアの赤を見てすごくテンション上がりました!

小泉今日子『まっ赤な女の子』(1983)
小泉今日子『まっ赤な女の子』(1983)

――その時点ではキョンキョンのこともまったく知らなくて買ったんですね。

はい。レコードで初めて知りました。見た目から好きになりました。

――ハマっていく過程で、両親の反応はどんなものでした?

お父さんはすごく喜んでました。「俺の残してた1枚でこんなに好きになってくれたのか」って(笑)。

昭和のことって、昭和を経験した人に聞かないと分からないことばっかりじゃないですか。だから、「当時何が流行ってた?」「バブルってどんな時代?」「どんな音楽が街で流れてた?」とか、ひたすら親に質問するようにもなりましたね。

――SNSに投稿されている昭和感たっぷりのお部屋も素敵ですね。コンセプトが気になります。

結構年代で分ける人もいると思うんですけど、私は「80年代風」「70年代風」みたいなこだわりはないんです。80年代のものもあれば、70年代の看板もある。ただ“可愛いと思った昭和のもの”だけを集めています。結果的に、自分の好きなものを詰め込んだ“昭和の部屋”になりました。

コンセプトはなく、自分の「好き」を集めて部屋を構成
コンセプトはなく、自分の「好き」を集めて部屋を構成