若い世代には1周回って新しく聞こえる
「イケナイ太陽」が発売された2007年当時は、CDの売り上げがヒットの大きな指針となっていた時代。だが、昨今はYouTubeやサブスクリプションサービスでの視聴などが重要視されるなど、音楽の聴かれ方が大きく変わっている。ORANGE RANGEは、音楽を取り巻く今の状況をどのように捉えているのだろうか。
――今回のMVが大きな話題となったことで、改めてYouTubeやSNSの影響力を実感されたのではないかと思います。
NAOTO 昔は何万枚っていうわかりやすい数字があったけど、今はヒット曲の概念がなかなかわかりづらい部分もあるかもしれませんね。
HIROKI 消費されていくスピードも早くなったけど、10何年前の曲をすぐ聞けるし、手に入るっていう、掘り起こしも簡単にできる時代ですよね。
だから、あまり新曲っていうその概念すら、もうなくなってきてるんじゃないですかね。良いものは良いと、評価される時代になってきてる。何が起こるか本当にわからないですよね。
例えば、「おしゃれ番長」っていう僕たちの昔の曲に合わせてダンスをする動画がTikTokで流行ってるけど、これが10何年前の曲ってわからずにやってる可能性もありますよね。
NAOTO さっきも言ったように消費が早いから、どんどんアイデアを出して、面白いこもやらないといけない。
自分たちは、どっちかっていうとSNSとか疎い方ではあるんですよね。それこそ僕らを担当してくれているソニーミュージックのクマちゃん(隈部晋作)とかからアイデアをもらったりしてます。若者はこういうの見るんだと説明を受けて、「じゃあやってみるか!」みたいな感じです。
――キャリアを重ねると、アイデアをもらってもなかなか素直に受け入れられない人もいそうですけど。
NAOTO もちろん、それもありますよ。やらないものはやらないって言います。でも、素直に受け入れるものもある。そこはものによりますね。
今回のMVでいうと「いや、もう面白くなるので」「絶対大丈夫なんで」って言われて(笑)。やっぱりさ、面白くないと!
HIROKI まだゴールは見えてないっすけど、とりあえずやろうかって感じでした(笑)。パッションというか、情熱があるので。