藤崎区議の「パワハラ疑惑」が浮上するもそのまま公認

編集部が関係者から入手した資料には、その詳細が書かれている。それによれば、藤崎氏の支援者が、親族に生活保護を受けさせたいと福祉保健部に相談した際の職員の対応について、藤崎氏が憤慨したという。

藤崎剛暉墨田区議(本人公式YouTubeチャンネルより)
藤崎剛暉墨田区議(本人公式YouTubeチャンネルより)

「俺がちゃんとやってくれと言ったのに、対応が悪かった」

「生活保護の件を頼んだのに生保を受けられないと言われて支援者から怒られた」

「(親族を)路上に出せば生活保護が受けられるのか」

などと強い口調で迫り、職員は〈終始、圧力をかけてくる態度であって非常に恐怖感を覚えた〉という。当該の部局では、〈パワハラやカスハラの事案に該当する可能性がある〉として、区長や議長に報告をした。

「藤崎氏は、区職員とのやりとりは認めつつも、不適切な言動はなかったと否定していました。全く悪びれていないようでした」(前出の区議会関係者)

しかし、4月25日には、区議会のホームページに〈議員の不適切な言動に関する議会の対応についてお知らせします〉と、一連の対応が掲載された。ハラスメント行為は認定されなかったが、〈議員として不適切な言動があった〉と認め、議長から口頭注意を受けることとなった。

前出の自民党都連関係者がこう嘆息する。

「もともと今回の候補者選定は、藤崎氏ありきでした。問題発覚後の2月末に開かれた支部の党大会でも、藤崎氏を都議選候補として紹介。この騒動で、党本部への公認申請が遅れましたが、候補を差し替えることなく公認がおりてしまった。今回の騒動で他の候補に差し替えすることも可能だったのですが、自民からすれば確実に取れると見込む選挙区だけに、結局そのまま公認してしまったのです」

母親の忍氏は過去のインタビュー(GOETHE)で、職場では「他者への尊重と思いやりのある言葉がけ」が大切だと語っている。誰よりもこの言葉を肝に銘ずるべきなのは、息子の藤崎氏なのかもしれない。

東京都庁
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班