「ジム活」と称して盗難を繰り返していた少年ら逮捕
2022年7月に「RIZAP(ライザップ)」グループがブランド展開を開始したチョコザップはわずか1年で全国1000店舗を超え、今年2月時点で約1800店舗、会員数は133万人を超えるまでになった。
月額2980円で気軽に通えることが人気の秘訣だが、人件費のコストを抑えるため無人営業が基本だ。都内のチョコザップを利用する30代男性が語る。
「私は主に東京都の施設を利用することが多いのですが、基本的に荷物棚に鍵はついていません。なので、運動に集中している間にさっと荷物を持っていかれたらすぐには気づかないと思います。
冬場などはアウターを男女共用のハンガーラックにかけるだけなので、ブランド物などであれば、それも持ってかれそうだなって以前から思っていました」
今回の相次ぐ盗難事件の発覚で、この懸念が現実のものであることが明らかになった。
4月15日、大阪市中央区のチョコザップに30代の女性が仕事帰りに寄り、カバンを荷物棚に置いていた。しばらくして荷物棚を女性が見ると、カバンが棚から消えていた。カバン自体は店外に投げ捨てられていたが、中に入っていた財布から現金約67000円が抜き取られていたという。
無人ジムを狙ったこうした事件は大阪以外でも起きており、京都市内の少年2人は盗難目的でジムを狙うことを「ジム活」と称し、現金や衣服を京都、東京、奈良で盗んで逮捕されている。
「はっきり言ってセキュリティについてはザル」
都内在住の利用者の40代男性は、チョコザップのセキュリティ体制について苦言を呈する。
「窃盗事件の報道は見ました。はっきり言ってセキュリティについてはザルだと思いますよ。アプリから入館用のQRコードを表示するのですが、このコードは簡単な方法で第三者とも共有できてしまいます。やろうと思ったら会員以外の人でも入れてしまうのではないかと」
この40代の男性によると、チョコザップ内に設置されているAI防犯カメラに関しても本当に機能しているのか疑問とのことだ。
「ここ最近はあまり見なくなりましたが、都心の施設で明らかに運動目的ではないと思われる人を一時期よく見かけました。雨風をしのぐためだけに来た人とか、お風呂に入らない独特な臭いのする人がただただ休んでいるだけ。
それこそマシンに座って寝ている人もいましたが、誰かが注意をしに来ることもなく、ずっと放置でしたしね。防犯カメラはついているのですが、本当に機能しているなら従業員が来ると思うんですけどね」