行為後も一緒にすごす
──2つ目の行為の後すぐに女性と離れる人が訴えられやすいのは、どのような理由でしょうか?
これは特にワンナイトで起こることですが、行為後すぐにラブホテルを出て解散したり自宅から追い返したりすると、女性が「性欲の捌け口として利用された」と被害感情を抱くことが多々あるからです。
なかでも最悪なのが、ラブホテルでの行為後、眠った女性を残して帰宅してしまうことです。これは帰りが遅くなると浮気を疑われてしまう既婚者に多いケースですが、ラブホテルで独りぼっちで目覚めた女性がどんな気持ちになるか想像したほうがいいでしょう。
──性欲の捌け口ではないと示すためにも、行為後も一緒にすごすことが大切ということですね。
行為の後にラブホテルを出て最寄り駅まで一緒に歩いたり、車で女性を家に送り届けたりしている場合で、女性から訴えられるケースは稀です。
こうした行動は、女性の心情だけでなく、警察の捜査や公判においても重要なポイントになってきます。ラブホテルから出て仲睦まじく手を繋いで出てきたり、一緒にファミレスで朝食を食べてたりする行動が周辺の防犯カメラに映っていたら、女性が「不同意だった」と主張しても、警察は懐疑的にならざるをえないからです。
事後に態度を急変させてはいけない
──3番目の行為の後に女性からの連絡に返事をしない人が訴えられやすいというのは……。
これは、行為をした日を最後に、連絡が取れなくなるケースです。行為前は熱心に甘い言葉を投げかけていたのに、行為後に急に相手への関心が薄れてしまい、連絡をおろそかにしてしまう人がいますよね。
特に初回の行為の後に男性側から連絡が途絶えた場合、女性は屈辱感や不満を感じて、被害感情を抱きやすいです。
──そういう男性は少なくないですね。
例えば、交際がスタートすることを期待して行為に応じていた女性の場合、「騙された」という思いが湧き上がってくることもあるでしょう。その結果、「もしかして性被害?」と考え始めるケースも少なくないのです。
いずれにせよ、事後に態度を急変させるのはかなりの法的リスクがあります。