どこにお金をかけるかが大事
「(鉄骨の値段を)超えるならやっぱり、説明ができないなと。たしかに金額だけを見ると結構あるが、あの規模の建築で坪単価が約130万円は、専門家からすると安いと思っている。あの大きさや性能で344億円。いまの物価上昇の中でゼネコンさんが工夫をしてくれて、額を抑えてくれた」
「何の印象も残らない万博にならないよう、どこにお金をかけるかが大事だ。(会場建設の)ほかのところへの予算配分を少しずつ抑え、リングにどのぐらいお金をかけるか考えた。リングは日よけの屋根でもあるが、上にのぼれるし、ランドマークにもなる。
『大阪の万博と言えばこれだ』とわかりやすく伝わる。単に機能的な建物というだけでなく、どれだけ世界に伝わるかも含めた額としては、決して高くないと思っている」
藤本は大屋根リングの上で盆踊り大会などを開き、「世界のつながりを体感できる特別な場所になれば」と考えている。
写真/shutterstock













