「部長の登山入門!?の巻」(ジャンプ・コミックス143巻収録)

今回は、新しい登山靴を購入した部長と、むりやり誘われた両さん&マリアが、登山に向かうお話をお届けする。

おろしたての登山靴で張り切りすぎた部長の足は、たちまち靴擦れでひどいありさまに。だが、真の困難がさらに待ち構えており……。

登山靴は、使用する環境に応じて求められる機能が違ってくる。体重を支えて不整備地をグリップできる靴底の剛性や刻まれたパターンが欠かせないのはもちろんだが……ハードな山に臨むなら、足全体を乗せてもあまり曲がらず小さな面積でもしっかりと食いつく硬めの靴底と、凸凹した場所に足をついてもグキッ! と関節を捻らないように、足首をしっかりとホールドするハイカットが欠かせない。

逆に、軽いハイキングが目的なら、軽くてしなやかなものが快適だ。

ちなみに、3月11日からお届けしている「スニーカー世界戦略!!の巻」(ジャンプ・コミックス103巻収録)で描かれた草履(わらじ)。同じ履き物でも、靴とはその機能や歩き方に違いがあるのをご存じだろうか。

靴を履いているときには、かかとで着地しつま先の蹴り上げで前進……というのが、基本的な歩き方になる。そこで、足全体をグリップする構造と、衝撃を軽減するための厚さや剛性を持った靴底が必要とされる。対して草履の場合には、足の底全体で着地して関節による蹴り出しは抑えめ、体重移動による歩行をするため、柔らかな素材でも大丈夫……というわけだ。

この大前提を無視しての草鞋での長距離歩行は自滅行為なので、避けるべき……といっても、そんな機会はそうそうないだろうが。

それでは次のページから、部長の新しい登山靴が巻き起こした大ピンチと、その結末をお楽しみください!!