魚介類から脂質を摂る

脂質は細胞膜の材料になり、肌のハリを保つために重要な栄養素。だからこそ質を重視して選ぶことを私は推奨しています。脂質にはさまざまな種類がありますが、最も重要なのはオメガ3系脂肪酸。

これは体内で作ることができない脂質であるため、魚介類やえごま油、アマニ油などの食品から摂取する必要があります。

2020年のランダム化比較試験のメタ分析でも、日常的にオメガ3系脂肪酸を摂取していると心疾患リスクが低下するという結論が出ているので、青魚のお刺身や牡蠣やエビなどを日常的に摂取したいところです。

日本人女性はお肉を食べたほうが長生きできる!? 肉類を積極的に摂る女性の死亡リスクが低下していた命に関わる重大な疾患とは_3
すべての画像を見る

酸化脂質は美容健康の大敵

もう1つ知っておいていただきたい油がオメガ6系の脂肪酸です。おもにキャノーラ油や大豆油、サフラワー油、ごま油などに含まれています。

このオメガ6系脂肪酸も体内で作ることができない脂質であるため食品から摂取する必要がありますが、摂りすぎは体内での炎症を助長することがわかっています。オメガ3系:オメガ6系のバランスは1:4程度にするのが最適と言われています。

何より、油を選ぶうえでキーワードになるのは「酸化」です。酸化した油は心疾患リスクが上がるという研究データもあるため、特に酸化しやすいオメガ3系脂肪酸は非加熱で使用しましょう。

オメガ6系でもオメガ9系でも脂質は加熱することで多かれ少なかれ酸化します。油の種類にかかわらず揚げ油は使い回さないこと。炒め物等でも「圧搾一番搾り(コールドプレス)」と表示されたものを使うことをおすすめします。

写真/shutterstock

おいしく食べて、体ととのう まいにちの栄養学
あこ
おいしく食べて、体ととのう まいにちの栄養学
2024/12/17
1,694円(税込)
256ページ
ISBN: 978-4816376498

何となく不調は食事で改善できる!
YouTubeで大人気の管理栄養士が教える
あなたの心身を元気にする「日本一やさしい栄養レッスン」


なかなかとれない疲れや体のだるさ、気持ちの落ち込み、季節の体調不良など、“何となく不調”を感じていませんか。
実は、その体調不良の陰には栄養不足や栄養の偏りが隠れていることが多いのです。

大切なのは、体のしくみや栄養素のことを知って、自分に合う食事を選択できること。
それだけで、おのずと不調がやわらぎ、体がラクになっていきます。

女性のための栄養学を研究し、体調不良のお悩みを食事で改善してきた管理栄養士のあこさん(「あこの栄養学」YouTube登録者数23万人/2024年11月時点)。
毎日忙しく頑張っている人たちに伝えたい、栄養知識と食事法を凝縮したバイブルです。
気になるところから読んでいくだけで、自分の体質や体調に合った食べ物を選ぶ知識が身につきます。

「こんなことを知りたかった!」「わかりやすいから、やってみようと思える!」
そんな情報をカラービジュアルとともにたっぷり紹介しました。

*** こんなことがわかるようになります! ***
◎女性特有の体のしくみ・男女の違い
◎冷えや月経前後、産後、更年期症状、閉経後まで、ライフステージごとに必要な栄養
◎女性の体に合ったダイエット術
◎不調別 不足気味の栄養素と栄養補給できる食材
◎季節の不調をやわらげる おすすめ野菜とその効能
◎朝・昼・晩 1日元気に過ごすための食習慣
◎白米、パン、乳製品…気になる食品との付き合い方

amazon