「中居くんは悪かったと思う」(30代のファン) 

長年テレビ番組で中居氏と仕事をした別の局のフリーの番組スタッフは、引退について「何も聞かされていなかった」とショックを受けていた。

「番組が終わることも直前に聞かされたんですが、まさか引退って…。正直報道されている中居さんの顔と、自分が見てきた顔がまったく違うからどこまでが本当か私にはわからないです。

仕事での顔はとにかくマメですし潔癖症、グラスひとつの汚れも気になるかたではありました。

女性に厳しいともいわれていましたが、生意気なグラビアアイドルや高飛車な女性に対してはそうでしたが、スタッフや子持ちの女性タレントには優しくしてくれました。

あととても繊細なところもありますし、今の自分へのバッシングが耐えられなかったのかもしれません、まぁ仕方ないですね…」

当時、映画『私は貝になりたい』で役作りのために7キロも減量し、さらには坊主頭となった中居正広氏。写真はDVD『私は貝になりたい スタンダード・エディション』(2009年6月3日発売、NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン)のジャケット写真
当時、映画『私は貝になりたい』で役作りのために7キロも減量し、さらには坊主頭となった中居正広氏。写真はDVD『私は貝になりたい スタンダード・エディション』(2009年6月3日発売、NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン)のジャケット写真

一方でファン達はこの引退発表をどう見たのか。あるファン(30代)は言う。

「デマも憶測も多すぎて何が本当かわからないけど、いま色々と報じられていることが本当なら、中居くんは悪かったと思う。でも、いちばん悪いのはそういう文化を作ったテレビではないのですか。

フジテレビのプロデューサーが本当に中居くんに女性をあてがわったのだとしたら、こういうことにはならなかったんじゃないかなって思います。引退はやっぱ悲しい。もう事務所は独立しちゃったけどアニキみたいな存在だったし…」

フジテレビ(PhotoACより)
フジテレビ(PhotoACより)
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ファン達の間では“中居引退”を悲しむ声が多いようだ。中居氏の引退声明の中の一部には以下のような文言がある。

〈ヅラの皆さん 一度でも、会いたかった(略)こんなお別れで、本当に、本当に、ごめんなさい。さようなら…〉

この、ヅラの皆さん、という文言に「?」となった人も多かったことだろう。中居氏のファンの間で、それはファンネーム(ファンのことを指す呼称)だったようだ。別の中居氏ファンの20代は言う。

「後輩思いでバラエティでのセンスも唯一無二の中居くん。じつは彼は頭髪について悪質な誹謗中傷を長年にわたって受け続けていました。でもそれを全く気にしないばかりか、自虐に近い、ヅラを想起させるようなファンネームを“中居ヅラ”と付けたのです」

中居ヅラとは、カツラの意味のヅラなのかというとそうではないようだ。

「自身のファンのことを『ファンの面(つら)をしている』と語ったことから『中居ヅラ』と、あえてカツラを想起させるような名付け方をしたのです。

ネットに疎いと自認する本人が中傷を認識していたかは不明ですが、もし知った上で名付けたのなら、並の芸能人ではできないことです」

やはり中居氏の引退は寂しく、悲しいようだ。

「彼は私も含めた多くの人に、勇気や笑い、感動を与えてきました。それはエンタメ活動のみならず、各災害やコロナ禍における支援でも発揮され、そうした社会貢献が認められて紺綬褒章まで授与されました。本当に僕も、もう一度、中居くんに会いたかったです」

やはり本人の言葉をしっかり聞きたかった。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班