「◯◯似」とされる名前は旬の人物が多い
また、週刊誌においては、現場を取材する記者と原稿を書く記者が違う場合がよくあり、現場の記者が報告した内容を原稿に書く“書き手”や上司が変えてしまうケースもあるようだ。
ある写真週刊誌の若手記者は数年前、ある有名人の熱愛スクープをした当時を振り返る。
「当時、ホテルでの密会現場を取材したときのことです。相手女性はふくよかな女性でした。最初は“ふくよかな年下女性”とだけ書いたのですが、『色気が足りない』と上司に言われ、“和風美人”とか“平安美人”と直してメモを提出しました。
美人に定義はないからそれならいいのかなって思って…でも、最終的に仕上がった原稿には〇〇似と人気女優さんの名前が書かれていましたね。
ちなみにその上司からは『どうしても顔が芸能人に似ていないなら容姿を誉めろ』とも教わり、長身の女性はモデル風やスレンダー、ふっくらとした女性は巨乳など、その取材以降は書き方を気にするようになりました」
芸能リポーターの城下尊之氏はこのような週刊誌報道を元に数々の本人直撃を行なってきた。「◯◯似」とされる名前は旬の人物にされるケースが多い、とも言う。
「近年も神田正輝さんのパートナーが竹下景子似だとか、年始から活動再開した中丸雄一くんも橋本環奈似の女子大生とアパホテル密会を撮られたりとかしてましたよね。
やはり『◯◯似』の名前に上がりやすいのは、旬な人ですね。メジャー進出前の元巨人のエース・菅野智之は、お泊まりデート相手を大河ドラマ『べらぼう』でも話題の小芝風花似と報じられていました。
その後、女性週刊誌に焼肉デートを撮られた工藤阿須加くんの彼女も小芝風花似と書かれてたし。小芝風花さんの使いすぎじゃないですか(笑)」
一方で「◯◯似」のようなルックス表現は時代とともにこんな変化もあるようだ。
「以前は事件の被害者なども美人◯◯などとよく報じてましたよね。97年の東電OL殺人事件の被害女性も、『なぜあの美人OLが夜は娼婦で昼は真面目な会社員を』…みたいな表現がされていましたし。
最近はそのようなルックス表現を避けている節もあると思います。また、『◯◯似』と言うのも事務所への忖度などで控えるケースもあります」
いずれにせよ今回の「和久井映見似」は盛りすぎだったかもしれない。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班