ブラジルでは一時期Xが利用禁止に!? 悪影響が問題に

今年8月末、ブラジルで最高裁判所の判断により、国内で「X」のサービスを停止する命令が下された。これはフェイクニュースやヘイトスピーチへの対策を目的としており、ツールを使ってアクセスするユーザーには、1日あたり5万レアル(約130万円)の罰金が科されるという厳しい措置が講じられた。

その後、フェイク情報を拡散するアカウントのブロックや、X社のCEOイーロン・マスク氏が罰金を支払ったことを受け、10月9日から利用が再開。禁止期間は、わずか1カ月ほどで終了した。

国内では、今年6月にお笑いコンビ・EXITの兼近大樹がXのアカウントを削除したことが話題になった。その理由について、彼はレギュラー出演する『ABEMA Prime』(ABEMA)で「誹謗中傷をしているようなヤバイ人を見て、自分がその仲間だと思われたくなかったし、そこに居たくないと思った。それで『やめよう』と決めた」と告白。

また、9月放送の冠番組『EXITV』(フジテレビ系)でも、X上で繰り広げられる激しい論争について触れ、「見たくなくて、それでやめました」と明かしている。

実際のところ、日本でもSNS上では日々多くの不毛な論争が繰り広げられており、ユーザーにとって居心地のいい場所とは言い難い状況になっている。一方で、SNSは災害情報などを得るための社会的インフラとしても機能しており、完全にやめるわけにもいかない、という側面もあるだろう。

こうしたジレンマに対して、“SNSネイティブ”ともいえるZ世代はどのように向き合っているのか。街頭調査を行い、その実態を探ってみた。

若者の街・原宿(撮影/集英社オンライン)
若者の街・原宿(撮影/集英社オンライン)
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まず訪れたのは、多くの若者たちが行き交う原宿。さっそくSNSの利用について聞いてみると、次のような意見が上がってきた。

「インスタ(Instagram)やXなど、いろいろなSNSを使っています。特によく使うのはインスタで、ストーリーズをメインに友人同士で閲覧し合っています。トラブルもないし、見ていて心が傷つくようなことも特にありません」(20歳男性・大学2年生)

インタビューに応じてくれた若者(撮影/集英社オンライン)
インタビューに応じてくれた若者(撮影/集英社オンライン)

「私の周囲には、SNSでメンタルを病んでしまった人もおらず、みんな平和に楽しく使っています。ただ、もしSNSをやっていなくても、そんなに困ることはないんじゃないかなと思いますね」(23歳女性・飲食業)

原宿では、SNSに対してポジティブな姿勢を見せる若者が多数を占めた。少し違った意見を求め、筆者は学生街としても有名な御茶ノ水へと場所を移した。