同じ服で二度来日? 黒人の尊厳を守る誇り高きファイター...ではないデンゼル・ワシントン 戸田奈津子が見た素顔_1

前回と同じ服じゃない?

『グローリー』(1989)や『マルコムX』(1992)など、黒人の尊厳を守る誇り高きファイター役を演じることが多いデンゼル・ワシントン。

映画の中ではいつもビシッとしているスマートなイメージですが、私が来日時に会ったときは、いつもでれーっと椅子に座っているような人でね。2作続けてプロモーション来日したときには、「それ、前回と同じ服じゃない?」と言ってしまったこともあるくらい(笑)。

素顔はいつも、おふざけムード。役柄のハードな闘志なんて全然感じさせません。スクリーン上の姿と素顔がかけ離れている、典型的な俳優のひとりです。

私が特に好きな作品は潜水艦の副艦長を演じた『クリムゾン・タイド』(1995)。潜水艦ドラマの例に洩れず、密室の中で繰り広げられる、ジーン・ハックマン演じる艦長との対立のドラマがスリリングでした。

トニー・スコット監督作らしくテンポもいいし、デンゼルの軍服姿も素敵です(軍服は誰が着てもカッコいい!)。