副知事を辞職した片山氏に取材を試みると…
さらに、X財団の計2100万円の拠出額は、兵庫県内で協賛した70超の法人の中で最高額だったが、X財団は協賛金額に応じて決まる「ランク」も黒塗りにされた。
総務課は「(大半のスポンサーは)すでに閉鎖されたパレード関係のホームページでランクが公表されたことがあったため開示文書でも明らかにしたが、3法人はそのホームページにも掲載がなかったので(今回文書でも)非公表とした」と説明する。
ランクは協賛金50万以上の「ブロンズ」から同1000万円以上の最高の「プラチナ」まで4段階ある。
社名が公表された兵庫県内企業は、上から2番目の「ゴールド」が1社あるだけで、他はすべて500万円未満の「シルバー」か「ブロンズ」。
県内で群を抜く額の協賛金を出し、唯一「プラチナ」ランクに入った最大のスポンサーが存在した事実自体が、県の情報開示では分からない状態だ。
こうした措置に、背景はないのか。
最大のキーパーソンでありながら副知事を辞職した片山氏に取材を試みたが、電話には出ず、ショートメッセージで質問を送っても回答はなかった。自宅に人の気配はあるが外から声をかけても反応はなかった。
財団の存在を隠せという指示はなかったのかとの質問に、総務課は「ないと思います」と答えた。
だが、財団名をなぜ「協賛金支払い時の約束」を理由に今も非開示にしているのか。不足分を副知事の一言で穴埋めしたように見える資金調達で成り立ったパレードとは何だったのか。
調達見込みの失敗から金策まで、パレード資金確保の実態が百条委で新たな焦点に浮上するのは必至だ。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班