援交(売春)で10万円を提示する中年男性も

1990年代後半から2000年代前半の一部のギャルたちは、カネまわりも非常によかった。

たとえば20万円はするヴィトンのバッグを持っているといったギャルも、渋谷にはそこかしこにいた。

地道にバイトして稼いだお金で購入したという子もいただろうし、親がセレブで誕生日に買ってもらったという子もいたのかもしれないが、大きな声では言えない方法で大金を稼いでいたギャルも一定数いたのである。

そう、「援交」(援助交際)だ。

今でいうところの「パパ活」に近いものだが、当時は路上で中年男性がギャルに直接交渉している姿を見かけることも珍しくなかった。

中年男性がギャルに近づいていき、指を5本立てて「これ(5万円)でどう?」などと声をかけており、羽振りのいい男性は10万円を提示してくることもあったという。

また、ギャル側が性行為をしなくても、男性の自慰行為を見るだけで1万円、ギャルが唾をあげるだけで1万円といった「プチ援」もあり、超お手軽にカネを稼ぐことができた時代だったのだ。

当時は、座右の銘を尋ねると「一期一会」と答えるギャルがナゼか異様に多かった
当時は、座右の銘を尋ねると「一期一会」と答えるギャルがナゼか異様に多かった
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そうやって稼いだカネを貯金なんてするはずもなく、ギャルブランドの服を大量に買ったり、ハイブランドの逸品を買ったり、飲み食いなどで散財したりして、消えていたようである。

――もちろん「平成ギャル」の全員がこんな非常識なことをしていたわけではない。しかし、今回紹介したエピソードの数々は決してフィクションではなく、1990年代後半から2000年代前半にはそういったギャルが少なくない数、実在していたのも事実なのだ。

文/堺屋大地