連日嫌がらせの電話、支援者にまで誹謗中傷をしたり…
石丸前市長に勝訴した女性市議も、激しい嫌がらせやイタズラに辟易しているという。近親者がこう証言する。
「もとは参院選広島選挙区を巡る買収事件で、前法相から60万円受け取ったとして市長が辞職し、『政治再建』を掲げて当選したのが石丸氏ですから、半ば思い込みのように『腐った議会』という見方をしていたのでしょう。
武岡議員の居眠り騒動以降、石丸氏と議会との対立が始まりました。SNSに投稿を繰り返す石丸氏に対して議会としては『当人に直接指摘すれば良いだろう』と申し入れるために石丸前市長を協議会に呼び出したところ、石丸氏が『数名から議会の批判をするな、選挙前に騒ぐな、敵に回すなら政策に反対するぞ、と説得?恫喝あり?』とツイートしたんです」
この時点では、女性市議は全く思い当たるフシがなかったにもかかわらず、市議選の公示日に石丸氏がTwitterに名指しで「恫喝された」とつぶやいた。
「その後は嫌がらせがひどく、女性市議の自宅に深夜帯まで『死ね』だとか『今すぐ辞めろ』という電話が連日10回以上もかかってきたり、SNSのコメント欄は誹謗中傷で埋め尽くされた。
さらにコメント欄に応援のメッセージを寄せてくれた支援者のページにまで行って誹謗中傷をしたり、女性市議の家の位置をマークしたネットの地図情報を掲載して悪口を書くなど常軌を逸した嫌がらせが続いた。数は減っていますが、そういった脅迫やイタズラ電話はいまだにあるようです」
女性市議が首長相手に訴訟に踏み切った背景には、こうした事情があったのだ。#4で報じたとおり、半年前に亡くなった武岡市議が受けた“口撃”も目に余るものだったようだ。別の市議がこう証言する。
「2021年8月の豪雨被害が一番ひどかったのは氾濫した多治比川一帯ですが、そこは武岡市議の地元でした。武岡さんは市職員出身で災害対応を熟知しているので、『すぐに被害届を出さなきゃ』と書類を用意して地域を10か所以上回っていたんです。
そんな人が現場を見て『たいしたことはないのお』なんて言うわけがないんですよ。それを石丸前市長は『市民から聞いた』として武岡さんの発言として言いふらした。石丸さんはこういう人の名誉を傷つけるような大嘘を平気で言うんですよ。
もちろん武岡市議は『僕はそんなこと言ってない』と激怒して『対石丸には個人よりチームを組んで対応した方がいい』と呼びかけて『清志会』という会派を発足したんです」
この市議が「石丸メソッド」を詳しく解説してくれた。
「石丸さんは一回標的に定めたらその人が議員をやめるまで攻撃をやめないと。だから終わったと思ったらまた何かを重ねて再燃させるという波状攻撃をするんですね。
議会の切り張り映像を使って繰り返し刷り込みを図る手法は見ていて恐怖を覚えるし、石丸シンパと言われているような広島ホームテレビの映像を観る人達は石丸氏が『大嘘つきだ』だと言われても信じないでしょうね」