強い非難声明も覇気のないバイデン大統領
この事件を受けて、バイデン大統領も休暇先で急遽会見を開いた。「アメリカでこうした暴力は許されない」と強く非難したが、その言葉に覇気はない。
両手を胸元で広げ「ひどい」と批判するが、表情は精彩を欠きぼけている。動きや表情の緩慢さから、元大統領で大統領選の候補者が銃撃されたという大事件が起きてしまったという印象を受けないのだ。
こういう時、外国語だからその重大さが伝わらないと思われがちだかそれは違う。相手とのコミュニケーションにおいて影響するのは、言葉よりも声の調子や表情、仕草などのボディランゲージだ。
これは「メラビアンの法則」として知られており、コミュニケーションで判断材料となるのは視覚情報が55%、聴覚情報が38%で、言語情報はわずか7%。
バイデン大統領の会見を音を消してみると、強い非難も重大さも思った以上に伝わってこないことがわかるだろう。
銃撃事件後、米大統領選挙はバイデン大統領への撤退要求の強まりとともに、これからさらに混迷しそうだ。
取材・文 集英社オンラインニュース班