若手擁立で刷新アピール? 

都知事選では蓮舫氏が惨敗し、石丸氏が2位につけたことを受け、党内では「既存政党への忌避感が明らかになった。新しいリーダーを立てないといけない」(自民党関係者)と小林鷹之前経済安保相を推す声も広がる。

その小林氏とはどんな人物なのか。

「東大卒の元財務官僚という超エリートで旧二階派。当選4回にしてすでに経済安保相を経験していますが、その際二階派は当選回数が多いベテランの入閣待機組を閣僚に推薦したので、いわば岸田氏が非主流派である二階派に『ヒビ』を入れるために小林氏を利用した側面もありました。

小林氏は経済安保政策に明るい麻生派の甘利氏とも近く、麻生氏としては小林氏の擁立で、再び旧二階派にヒビを入れることもできると考えているのでは、とささやかれています」(自民党関係者)

ナポリタンを持つ小林氏(本人Facebookより)
ナポリタンを持つ小林氏(本人Facebookより)
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一方、「小林氏は頭脳明晰だが、話してみると面白味に欠け、淡々としている印象。総理になれるような人望があるとは思えない」(全国紙政治部記者)との評もあり、その擁立はあくまで「自民党のイメージをよく見せるために利用されるだけで、本当に総理にしようという動きにはなっていない」(同)という状況だ。

ほかにも、党内の若手・中堅議員からは福田達夫元総務会長、小泉進次郎元環境相らを推す声も上がり、自民党に次世代の政治家が多くいることをアピールしたいという思惑がはたらく。

候補者乱立で、岸田首相が漁夫の利状態となれば再選ということにもなり得るが、果たして。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班