「行き過ぎた行為はしないように」と同志への呼びかけも
次に、関西方面で一部の利用者が「出会いの場」としているともいわれる市民プールにも話を聞いた。このプールでは、「かつてシャワー室のドアが外されているにもかかわらず、その中で男性同士がいかがわしい行為をしているのを見た」といった目撃情報もある。同施設の担当者は言う。
「私は1年前に、このプールの担当として市から派遣されて来ました。もともと、このプールで男性利用者同士によるモラルのない迷惑行為がされているという話は聞いたことがあったので、あらかじめインターネットの某掲示板やSNSなどの書き込みを見ていました。なかには性行為に至ったという生々しい内容もあり、迷惑だなと感じていました。
一方で『目立ちすぎると規制が強くなるから、行き過ぎた行為はしないようにしよう』といった同志への呼びかけも多く見られました。それらが関係しているのか、ここ5〜6年の間でそうした目撃情報や苦情は入っていません」
冒頭でも触れた鹿児島県の温浴施設では、たび重なる不適切利用の男性客は出入り禁止にしたり、その客の容姿を捉えた写真をファイルにまとめ、スタッフ間で共有したりするほどだった。
このプールでも不適切利用客に対して出入り禁止の告知をしないのかと聞くと、担当者からは「市で運営している以上、注意することはできても、出禁とまでは強く言えないので頭が痛いです」との返答があった。
温浴施設同様、プール施設においても一部の利用客によるモラルのない行為は避けてほしいところだ。
取材・文/河合桃子
集英社オンライン編集部ニュース班