フリースクールの注意点

子どもの主体的な学びを目指し、自然の中で遊んだり職業体験のようなことをしたり、面白い体験活動をしているフリースクールなどはニュースになるので、そういうイメージを持っている方もいるでしょう。

子どもに合ったフリースクールがあり、そこに通うことで「自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立すること」を目指せるのであれば素晴らしいと思います。ただ、いくつか注意点があります。

⚫利用するための料金がかかる

施設の規模や通う日数等によって料金はさまざまだが、平均すると月額3.3万円。

⚫出席扱いにならない場合がある

一定の要件を満たしたフリースクールであれば、小中学校に行く代わりにフリースクールに通うことで出席扱いになる。ただし、最終的な判断は各学校の校長によるため、出席扱いにならない場合も。

⚫高校進学を目指すには不利になる

出席扱いになったとしても、成績はつかない。基本的に内申点はゼロになるケースが多く、高校進学を目指す場合には不利になることが多い。通信制や定時制の学校以外の選択肢がなくなるリスクがある。

フリースクール通いの不登校の子どもは「高校進学を目指すには不利になる」…親が知っておくべき学校以外の教育選択肢のメリットデメリット_3

また、それぞれのスクールの方針によって差はあるものの、学校のように決まった時間に行き、時間割通りの生活をするわけではないのが特徴です。

ルールが多く、集団生活が重視される学校とは違う場所として始まっているので当然です。スクールによっては、好きな時間に行き、ゲームをしたり漫画を読んだりしているだけという場合もあります。

お昼頃から行って、ずっとゲームをして過ごしている子が、学校に戻れるかというと相当難しいでしょう。社会的自立を目指せるのか不安は残ります。

もちろん、私はフリースクールを否定したいのではありません。運営されている方々は、子どもたちのことを想って努力されていますし、学校以外の選択肢があることで救われた子たちもいます。居場所づくりを重視しており、同じ悩みを持つ子たちとのつながりを作ってあげたい場合には向いていると思います。