償還金400万円を稼ぐため、こっそり吉原で勤務

パワハラと仕事の押し付けが横行する職場環境についていけず「ここでは成長できないな」と感じた吉川さんは、自衛隊の退職を決意した。しかし、ここで問題が生じる。防衛医科大学校には「償還金」という、卒業後6年以内に自衛隊を退職した場合には学費の返済義務が発生するという制度が存在する。

自衛隊に3年しか勤務していなかった吉川さんは、退職の際に400万円の学費返済を求められる事態になってしまった。

「償還金は退職の翌月に一括返済する義務があり、延滞すると14.5%の年利がかかります。ですので、退職後に少しずつ返済することもできなくて。もちろん、当時は400万円なんて大金は持っていなかったので、なんとか稼いで捻出しないといけませんでした。ですが、自衛隊は公務員なので副業が一切できません。そこで思いついたのが、手渡しで現金がもらえる風俗でした」

企画単体のAV女優をしながら、政治家を目指す吉川はすみんさん
企画単体のAV女優をしながら、政治家を目指す吉川はすみんさん

400万円の支払い義務を抱えた吉川さんは、2020年8月に東京都世田谷区の陸上自衛隊衛生学校の訓練生になったと同時に、東京随一の風俗街・吉原のソープランドに勤務を開始。スマートフォンを2台持ちして職場や知り合いに知られないような工夫を凝らし、風俗勤務を続けたそうだ。

退職を決意してから1年数カ月、自衛隊と風俗の両方の仕事をこなしながら順調にお金を貯め、無事に400万円の償還金を返済。自衛隊を退職することができたという。

「償還金を払い終えたあとも風俗を続けながら鼻を整形したり、ピラティスに通ったりしていました。ある日、渋谷でとある有名なスカウトの人と出会い、『モデルの仕事に興味ない?』と声をかけられて、ついていきました。

実際はAV女優のスカウトだったんですけどね(笑)。ですが、そこは蒼井そらさんをはじめとした有名な女優さんの事務所だったため、そこから AVデビューをすることにしました」

そうして、無事にAVデビューを果たした吉川さん。現在は企画単体女優として、元自衛官だったという経歴を売りに活動を続けている。