最高の薬「運動のさまざまな効果を詰め込んだ一つのカプセル剤」の実現へ…「筋疲労は乳酸が原因」は誤解だった!
運動が体にもたらすメリットを、運動なしで薬やサプリメントとして摂取することができたら、それは人類にとって奇跡だろう。
研究が進んでいるという〝運動のさまざまな効果を閉じ込めた薬〞の最新情報を書籍『金を使うならカラダに使え。老化のリスクを圧倒的に下げる知識・習慣・考え方』より一部抜粋・再構成し紹介する。
金を使うならカラダに使え。老化のリスクを圧倒的に下げる知識・習慣・考え方 #2
「最強の薬」の実現へ
藤井教授が取り組んでいるマイオカインの研究は近年注目されていて、世界中のいくつかのグループが研究報告を行っているそうだ。研究の歴史が浅いため情報の入れ替わりも多く、僕たちも、すべてのマイオカイン情報を鵜呑みにしないよう注意する必要がある。では今後、マイオカインの研究はどのように進むのだろうか。
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「1960年代、アメリカ国立老化研究所の初代所長が語った『運動の効果を1つのカプセル剤の中に閉じ込めることができたなら、1錠で最も広範に効く、最強の薬になるだろう』という言葉がありますが、現代ではまさに〝運動のさまざまな効果を閉じ込めた薬を作る〞という挑戦が始まっています。
私たちの研究の最終ゴールもそこで、現在はタンパク質を中心としたマイオカイン研究が主流ですが、今後はより分子量の小さいマイオカイン、たとえば筋細胞の中で脂質が代謝されて生じる物質など、代謝産物の研究も行いたいと思っています」(藤井教授)
実現すれば、運動が難しい人でも運動効果が得られる、夢の治療法になるだろう。藤井教授の研究には今後も注目したい。
写真/shutterstock
金を使うならカラダに使え。 老化のリスクを圧倒的に下げる知識・習慣・考え方(幻冬舎)
堀江貴文(著書)予防医療普及協会(監修)
2024/3/21
1650円(税込)
224ページ
ISBN: 978-4344042506
「老化」に徹底抗戦する知識を身につけ
「健康」に時間・意識・お金をそそげば
「何歳までも」働き・遊べるカラダを維持できる!
遺伝子レベルで老化の解明が進んでいる現代において、人間の宿命とされていた老いの常識や不便は過去の話となりつつある。そんな最先端医療や研究を8年以上取材し、自らの身体で実験し続けている堀江貴文が今特に伝えたい「健康で長生き」のノウハウを語り尽くす。
ホリエモンと一流医師が本気で考えた、現代人が知っておくべき健康投資・決定版。月刊誌ゲーテの連載「金を使うならカラダに使え!」を書籍化
・目次
【第1章 老いゆくカラダを阻止する】
■健康診断に時間と金を投資せよ。
■骨格筋が出すマイオカインが健康の鍵を握る。
■ミトコンドリアの治療薬が健康長寿も叶える。
■エクソソームが血管から老化を防ぐ。
【第2章 「老いの不便」は解決できる】
■裸眼で見えると世界が変わる。
■いびきは動脈硬化・糖尿病・肥満にもつながるサイン。
■微笑みの障害・難聴は認知症や鬱を進行させる。
■自分で歯を磨けていると思う方が間違っている。
■嚙む力をコントロールし100歳まで歯を保て 。
■働き、闘い続けるにはテストステロンが必要だ。
【第3章 無駄死にしない知識を持て】
■人間の最後の病・認知症に立ち向かえ。
■過剰なリンから腎臓を守れ。
■助かる大腸がんで年間5万人が死んでいる。
■肺炎のワクチン接種率が低い日本。
■在宅ワークも影響!? 意外と知らない嚥下障害。