経費でメルセデス・ベンツ

どうせ税金でお金を取られるなら、経費で高い車を買うという開業医も多い。医師会の集まりで医師会館の駐車場へ行くと高級車がずらりと並んでいる。ちょっと乱暴な計算をしてみよう。

年に3500万円の収入があるとして、税金(所得税と住民税)はおよそ50%の1750万円である。そこで、500万円のレクサスを買う。収入は3000万円に落ちるので、税金は1500万円になる。250万円得した気分になるではないか。まるで、500万円のレクサスを半額で買ったようなお買い得感である(結局貯金は減っているのだが)。

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ぼくもメルセデス・ベンツに乗っているが、何しろ運転が下手なので(特に車庫入れ)、大きな車に乗ることができない。したがって、小型の安いメルセデスがぼくの愛車だ。リッチな車はどれもデカくてぼくには運転できない。

節税対策も税理士さんと相談しながらやっている。大した金額にはならないが、少しは小遣い程度の「得」は出る。細かい話になるので、ここでは書かないでいいだろう。もちろん、法律に従って正しい節税対策をやっている。勤務医は給料天引きなので、節税は無理である。普通の会社員と同じだ。

ちょっとこぼれ話を紹介しよう。一般病院でもメルセデス・ベンツに乗っている医者はいる。しかし大学病院の医者でメルセデスに乗っている人は、千葉大に関しては見たことがない。なぜなら、大学は人間関係が厳しいタテ社会になっているから、若いのにメルセデスに乗っていると、生意気だとその人の評価が下がるからだ。

特に将来、教授の座を狙っている准教授は絶対に高級車に乗っていない。恭順の意を示しているというわけだ。