60代で5種類以上の薬を飲んでいると転倒リスクが2倍に…健康長寿につながらない、本当は怖い薬の副作用とは
高齢になるとカラダのあちこちにガタがきて、どうしたって薬に頼ることが多くなる。しかし、年をとればとるほど副作用が起きやすくなることをご存知だろうか。ではいったいどんなリスクが待ち受けているのか。
『60歳から女性はもっとやりたい放題』 (扶桑社新書) より、一部抜粋、再構成してお届けする。
『60歳から女性はもっとやりたい放題』 #2
薬の相談に乗らない医者は切り捨てよう
医者にもらった薬を言われるがままに飲み続けて、いつの間にか薬漬けになり、むしろ体調が悪くなったり、寿命を縮めたりするリスクはみなさんが想像している以上に高いのです。
この薬を飲むと体調が悪くなるなと思ったら、思い切って量を減らしたりやめたりしてみてもいいと私は思うのですが、自己判断でそれをするのはやっぱり怖いという方もいるでしょう。
だからといって我慢して飲み続けるのは、それ自体もストレスになっていいことは何もないので、どのような症状が出ているのかを処方した医師に必ず相談するようにしてください。
「副反応のようなものだから仕方がないですよ」とか「頑張って薬を飲み続けましょう」と言うような医者は、どれだけ親切そうな顔をしていても、教科書通りの診察しかできないダメな医者だと思います。
うまく言い返すことができず、その医者の言いなりになる方が多いのですが、本当に健康でいたいなら、ダメ医者はさっさと切り捨てて、別にいい医者を見つけるべきです。
理想的なのは患者が苦痛なく、そして、できるだけ生活の質を落とさずにいられるよう親身になって考えてくれる医者です。多くの高齢者を診てきた医者であればそのノウハウを持っている可能性が高いですし、70代・80代になっても良い相談相手になってくれるはずです。
どんなに腕がいいと評判でも、嫌だなと感じる人や、自分には合わないなと感じる人とは無理して付き合わないのが原則であることは、相手が医者であっても同じなのです。
文/和田秀樹 写真/shutterstock
『60歳から女性はもっとやりたい放題』 (扶桑社新書)
和田 秀樹
2024/4/24
990円(税込)
208ページ
ISBN: 978-4594097295
シリーズ累計13万部突破! もうガマンしない! [見た目][介護][夫][うつ][お金]の不安がぜ~んぶ吹き飛ぶ!
●第1章 60歳以降が女性の「本当の人生」
「本当の自分」が出しづらい日本/「第2の人生」のスタートに最適な60歳
女性こそ60歳から「やりたい放題」に生きられる/男性ホルモンが増大する更年期以降の女性
やる気が減退する「男性更年期」とは?/本音を言えない相手に嫌われても問題なし
60代は新しい友人をつくりやすい/年齢を気にせず「やりたいこと」を楽しもう
新しいことへの挑戦が脳を若返らせる/おしゃれに定年はない
シニアのプチ整形は決して悪くない/見た目にこだわり続けたほうがいい理由とは?
「推し活」はおしゃれ心も刺激してくれる
●第2章 親や夫のしがらみにとらわれない
「第2の人生」を阻む介護問題/親孝行は親が元気なうちに
「介護施設に入れる=かわいそう」は思い込み/家族を介護するとストレスをためやすい
若い女性ばかりを見るフェミニスト/「親の介護は当たり前」という思い込み
定年後の夫ほどやっかいなものはない/第2の人生でも夫と一緒にいたいか?
二人だけの生活がもたらすストレス/楽しくないなら夫の世話なんてしなくていい
熟年離婚という決断があってもいい/法律は熟年離婚した女性の味方
シニアが働ける場所はいくらでもある/お金以外の目的が持てる仕事を選ぼう
仕事ができなくなっても心配はいらない/生活保護を受けるのは恥でも悪でもない
セーフティネットは手をあげた人だけに機能する/60代以降の女性にはモテ期がやってくる
●第3章 無理に痩せると命が縮む!?
小太りくらいがもっとも長生きできる/太りすぎより痩せすぎのほうがリスクは高い
高齢者の「食べないダイエット」は命を縮める/栄養不足に悲鳴をあげるシニアの体
栄養不足の原因「フードファディズム」とは?/栄養不足解消にコンビニを活用しよう
ラーメンほど体に良いものはない!?/高血糖より危険な低血糖
若い頃の1・2倍のたんぱく質を目標に
●第4章 医者の言いなりにならないで
医者の言うことにもウソがある!?/コレステロールを制限するメリットはない
コレステロール不足で生じるデメリットとは?/がんやうつのリスクまで高まってしまう
悪玉コレステロールが嫌われる理由/多くの医者は「総合的に考える」習慣を持たない
専門分化はコロナ対策にも弊害をもたらした/高齢者はあっという間に薬漬けになる
薬漬け医療に拍車がかかる理由/まったく意味のない日本の健康診断
血圧や血糖値を下げるデメリットとは?/骨粗鬆症の薬でかえって骨折しやすくなる!?
薬の多量摂取で転倒リスクが倍に/薬の相談に乗らない医者は切り捨てよう
●第5章 知らないと怖い「うつ」のリスクとは?
高齢女性を苦しめる「うつ」のリスク/年齢とともに「幸せホルモン」は減少する
セロトニン不足がもたらす不幸な老後/セロトニンの材料を食事で摂ろう
脳内のセロトニン濃度を上げるには?/日光でセロトニンの分泌を活性化
老人性うつの原因はセロトニン不足以外にもある/ストレスをためやすい「不適応思考の癖」とは?
高齢になるほど「二分割思考」になりやすい/落ち込みやすい「かくあるべし思考」
うつの予防には「不適応思考」の修正が大切/「やりたい放題」に生きて、うつと無縁に
●第6章 前頭葉の活性化で「第2の人生」を楽しむ
日本は「不適応思考」の温床/ワイドショーは話半分で聞こう
萎縮した前頭葉を活発に働かせるには?/前頭葉機能は何歳からでも取り戻せる
前頭葉の衰えは意欲の低下につながる/幸せな老後を送るのに大切なのは前頭葉の若さ
毎日の「実験」で前頭葉は活性化する/脳を鍛えるなら脳トレより家事
アウトプット主体で脳を若返らせよう
●第7章 「やりたい放題」生きるのが長寿の秘訣!
「60歳からはやりたい放題」こそが最高の生き方/インチキ道徳になんて縛られなくていい
「健康のため」にする無理な運動は逆効果/60歳を過ぎたら〝今この瞬間〞を楽しむ
老後の不安を失くすには?/老化現象のがんを怖がりすぎない
がんと診断されたときの対応を考えておく/子どもや孫に遺産を遺す必要はない
お金も使いたいときに使う/新しいものには60代のうちに触れておこう
テクノロジーの進化で幸せな老後が待っている/幸せそうに生きるのが高齢者の使命
「『第2の人生』を無理なく楽しく生きる」ための7か条