レアカードに約7億円の値がついた理由
アメリカにおけるベースボールカードの歴史は古く、1860年頃から始まったと言われている。当初はタバコやお菓子のおまけとして広まり、のちにフーセンガムの会社である「Topps」が台頭し、現在はMLBと独占契約を交わしている。
ベースボールカードにはサイン入り、シリアルナンバー付、ユニフォームやバットの切れ端入りなどがあり、主にeBayなどのオークションサイトで取り引きが行われている。
「特に選手の野球人生で1度しかない、『ルーキーカード』に最も高値が付く傾向があります。カードの希少度や新人選手への期待度が高ければ元値も高くなりますが、その後の活躍に応じて価格も変わります。
最近でいえば、2年連続でMLBの有望新人ランキング1位に選ばれたレイズの有望株、ワンダー・フランコのルーキーカードに、2000万円以上の値がつきましたが、昨年、未成年淫行事件を起こしてしまったので、大きく値崩れしてしまいました」
ある意味では、株のような側面もある野球カード。ルーキーカードの高値でいえば、大谷翔平で2000万円以上、現役の最高額ではマイク・トラウトのカードが約4億円で取引されているという。ちなみに史上最高値をつけたベースボールカードは、パイレーツなどで遊撃手として活躍し、米国野球殿堂入りしたホーナス・ワグナーの野球カードで、2021年に約7億3000万円で落札されている。
これは非喫煙者のワグナーが、自身のカードをタバコの拡販に使われることを拒否したため、市場に出まわる数が極めて少なくなったことから値が上がったといわれている。
このように、カードの値段は希少性によって大きく変わってくるのだが、はたして水原容疑者も野球カードで大儲けを狙ったのだろうか。