受刑者の胸を打つメッセージ性の強いトーク
──通常のアイドルとは異なる“スポットの当たり方”だからこそ、アーティスト活動を続けていく上で意識していることを教えてください。
めぐみ 私はプリズンコンサートの合間に「メッセージ性の強い言葉」をトークに盛り込むようにしています。もちろん、楽しんでもらうための明るいキャラでの話もするんですが、社会で罪を犯した人が参加するプリズンコンサートで、「単に楽しいだけではダメだな」と思っていました。
そこで、出所者からいただいたお手紙を読んだり、看護師時代の経験を話したりしていくうちに、私自身も「人の幸せ」や「人間観」を勉強するようになったんです。最初はプリズンコンサートのためにいろいろと勉強したわけですが、気がつけば、そうした学びがあったおかげで昔の自分よりも今の自分のほうが生きやすくなったなと感じています。
受刑者に対してメッセージを投げかけているはずが、自分にも深く入ってくるんですよ。そういう意味では、音楽だけに留まらない時間を過ごさせてもらっていることは、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。受刑者の方からも、感想文を通じてフィードバックが返ってくるので、「学び」は終わらないというか。生涯勉強する気持ちで、Paix²の活動は続けていくつもりです。
まなみ “受刑者のアイドル”と私たちの活動をメディアに取り上げていただく機会もあり、とても光栄なのですが、楽曲にもいい曲があるんです。実際、一般のファンの方は、プリズンコンサートではなく楽曲からPaix²のことを知ってくださる方も多いんです。