競技的な背景と未来の変化予想
タケ小山氏は続ける。
「女子に関して現状を見れば、体の小さな人が戦える、プロとして食べていけるというスポーツがゴルフくらいしかないんですよね。彼女たちには他のスポーツという逃げ道がなかった。実は男子も同じで、体格のいい人は、野球、サッカーと流れていって、体が小さくても勝負ができる、稼げる可能性があるってことでゴルフにくる。
女子にとって現在の日本で一番稼げるプロスポーツはゴルフです。トップのツアーだけでも年間40試合ほどあって、賞金総額が約45億円。さらにそれを取り巻くスポンサードの総額まで考えると、おそらく250億円規模の産業になっていると思います。メディアに出る機会も増えて華やかさもあるとなると、体格のいい人やこれまで他のスポーツに流れていた人も入ってくるようになって、今後、人材のリソースはますます増えそうです」
現在も、昨年の全米女子オープン覇者の笹生優花(166cm)や、国内メジャー2勝を挙げている黄金世代の原英莉花(173cm)ら体格に優れたプレーヤーはもちろんいる。
「僕は、そう遠くない未来に大きな選手、パワー溢れる選手が主流になると思います。だって有利ですもん、体格のいい選手のほうが」(タケ小山氏)
はたして、タケ小山氏の「予言」は的中するのか。いずれにしても、ゴルフファンとしては、バラエティに富んだ選手が活躍してくれるのはウェルカムである。
取材・文/志沢 篤