迷惑をかける順に話す
あれから、30年以上が経ち、あの時夢見て始めた放送作家を今度は辞めることにするのです。
この自分の決意がブレないようにすることも大事です。そのために大切なのは、自分のその考えを肯定し、後押ししてくれるであろう人から話していくことだと思います。
仕事を辞めるということはある意味、別の形の「夢」に走るわけです。
あまりに現実的なことを言われると、気持ちがブレるから、自分のこの気持ちを後押ししたり、勇気づけてくれるような、そんな「仲間」から話していくのが大事だと思います。
僕も妻の後は、自分の人生への信念が強い人から話をしていきました。自分の考えをしっかり持って生きている人に話をすると、辞めると決めてはいるものの、僕自身が気づいてない思いに気づけたりするからです。
そして人に話すたびに気持ちが固まっていきました。
妻を含めて5人ほどに話すと、完全に気持ちが固まりました。
その後は、自分が辞めることで迷惑をかける人の順に話していきました。
僕の場合は、一番レギュラー番組をやっているテレビ朝日の人たちに伝えました。
かなり驚いていましたし、「二人三脚でここまでやってきたので残念です」と言ってくれました。
仕事を濃くやっている人たちに仕事を辞めることを伝える上で大事なのは、自分が辞めることでどんな迷惑をかけるのかを頭の中で想像し、そして、辞めることを伝える時に、自分が辞めるまでの間に、会議のチーム作りや、今現在自分がやっていることをどう引き継ぐかなどの考えも言うことだと思いました。
さらに残りの期間で出来る限りのことを必要以上にやるということを伝える。
その誠意が大切だなと感じています。