“下着”を経費で落とすために必要なもの
デリヘル嬢の場合、所属する店のコンセプトやプレイ内容によって経費の線引きが変わってくる。例えば、店から義務化されている性病検査代やピル代、個人で用意するローションなどの道具代、仕事中にしか着用しない下着代などが経費として計上できる。
ここでポイントになるのが、仕事用とプライベート用の使い分けをきちんと証明でき、合理的に説明できるかどうかだ。風俗業・キャバクラ・ホストクラブなど夜職の案件を取り扱う税理士法人松本に見解を聞いた。
「仕事中の衣装代などは家事関連費と呼ばれ、業務の遂行上必要である部分を明らかに区分できる場合、その部分に相当する金額は経費として計上できます。
ただし、この証明は特に難しいもの。ひとつのものにふたつの顔を持たせるので当然です。明確にわけるための手段として、必要経費と家事費をあらかじめわけておく必要があります」
例えば、普段着として身につけないような派手な下着は仕事でしか使わないので必要経費、ふだん使っているファストファッションの安い下着は家事費、といった具合に分ける必要があるのだ。そして、仕事用下着の領収書のみでは不十分であり、プライベート用下着の領収書も保管しなければならない。
税務調査が入った場合を想像してほしい。下着が経費として申告されたら、調査官は十中八九、「この下着ってプライベートでも着用されますよね?」と聞いてくるだろう。「プライベート用下着の領収書は関係ないから捨てました」と答えても証拠となるものがないので、経費としては認めてもらえなくなってしまうのだ。